阪神・桑原 新球種・フォークを“初披露” ドラ7高寺には「負けたな」と脱帽
「阪神2軍春季キャンプ」(14日、安芸)
シート打撃に登板した桑原謙太朗投手(35)が打者6人に対し、1安打1四球2奪三振と存在感を示した。この日、光ったのは今キャンプで完全習得を目指す新球種・フォーク。実戦形式では“初披露”となった。
先頭の藤田には直球の制球が定まらず、四球を与える。ただ、圧巻だったのは江越への投球。初球は伝家の宝刀・スライダーでストライクを取ると、2球目に126キロのフォークを外角低めに投じた。これに江越のバットが空を切る。その後、カウント2-2となってから、最後も125キロフォークを選択。見事に低めへ決まり、空振り三振を奪った。
続く俊介は137キロ直球で空振り三振。長坂を中飛、植田を二ゴロに斬った。最後の打者となったドラフト7位・高寺(上田西)には139キロ内角直球を中前にはじき返され、初実戦登板を終えた。
登板を振り返り、「投げられたこと自体は良かったと思いますけど、まだまだかなと思います」と反省点があったようだ。それは直球の精度。「制球がばらけてたのかなと思うので、これからやれることをしっかりやっていきたい」と意気込んだ。
一方で変化球には満足げで「そこそこ良かったと思います」とスライダーで有効的にカウントを作った。フォークは「まだシートなので、何とも言えない」と話したが、平田2軍監督は評価。「いやいや使えるよ。江越に投げたりしてたけど、非常に仕上がりはいい」と太鼓判を押した。
取材の後半には高寺の話題に。「ちょっと甘かったのかな」と振り返り、「でも、負けたなと。きっちり、打ち返されたので、その辺はまだまだだなと思いました」と17歳下の後輩に脱帽した。