阪神、飛車角「一塁・マルテ」「左翼・サンズ」案浮上 ロハス開幕不在も想定
「阪神春季キャンプ」(14日、宜野座)
阪神・井上一樹ヘッドコーチ(49)が14日、宜野座での残留練習で今キャンプ初めてシート打撃に参加したサンズとマルテに、「飛車角級」の活躍を期待した。コロナ禍で新助っ人のロハスは未入国。首脳陣は開幕不在も想定しており、その場合は「一塁・マルテ」「左翼・サンズ」の形も浮上してくる。両助っ人は早ければ、第5クールの20日の練習試合・中日戦(北谷)で、実戦に初出場する見込みだ。
キャンプ中盤を迎え「SM砲」のバットが鋭さを増してきた。残留練習で今キャンプ初のシート打撃に臨み、開幕ローテを狙う馬場、西純と対戦。サンズは馬場から右前打、マルテは西純から左前打を放ち、それぞれ3打数1安打を記録した。
コザ出発前に宜野座を訪れた井上ヘッドコーチは「可も無く不可も無く」と評し、第4クールからの全体練習合流を示唆。早ければ20日の練習試合・中日戦(北谷)から実戦出場させる方針を示し、打線の核として2人の活躍に期待を寄せた。
「あの2人に頑張ってもらわないと、うちの勝利というのは。飛車角になってほしいからあの2人には。イキのいい若いヤツがいるから外国人枠どころじゃなく、オレらもやばいぞと思ってもらったらいいと思うけどね」
コロナ禍の入国制限で、新助っ人ロハスの入国は未定。井上ヘッドは「開幕に間に合わない可能性もある」と覚悟。当初は「左翼ロハス」「一塁サンズ」の開幕構想を練っていたが、そうなると「左翼サンズ」「一塁マルテ」の形も浮上してくる。井上ヘッドは「あの2人はロハス様どうぞどうぞなんて思っていないと思う。ロハスが来た時の状態、順応性、対応力を見て。何がベストなのか決めていく」と力を込める。
2人は1月18日に来日し、2週間の自宅待機を経て2月2日からキャンプに合流。サンズが「コロナ禍で遅れてはいるけど、問題はない。次のクールから一塁も外野も両方やっていく」と言えば、マルテも「順調にきている。今の段階で試合に行けと言われれば行ける準備はしている」とすでに本番モードだ。
井上ヘッドは「外国人を絶対使わなきゃいけないことはない。ベストのものをチョイスする」と実力至上主義を強調。ルーキー佐藤輝、16年新人王高山がアピールを続ける中、競争が本格化してきた。