阪神・糸井よ、結果出せ 矢野監督激辛エール「レギュラーじゃない」
阪神・矢野燿大監督(52)がキャンプ休日となった15日、糸井嘉男外野手(39)の大逆襲を期待した。左足首手術明けの昨季は移籍後最少となる86試合の出場にとどまり、打率・268、2本塁打、28打点。指揮官は「レギュラーじゃない」と厳しい言葉で奮起を促し、有無を言わさぬ圧倒的なパフォーマンスを求めた。
矢野監督は、“超人”の完全復活が16年ぶりのリーグ優勝を引き寄せると信じている。だからこそ、あえて厳しいメッセージを送って背中を押した。「レギュラーじゃないんだから、もう現状は」。一から外野の定位置を争う立場として、糸井に求めるのは結果だ。
プロ18年目のキャンプは沖縄・宜野座で過ごし、ここまで順調。14日には自身初の実戦形式練習となるシート打撃に参加した。昨年は23日・広島戦(コザしんきん)で初実戦を迎えたが、今年も「もちろん僕もアピールしていかないといけないので」と2月中の試合出場を見据えている。
指揮官はベテランの心意気を受け止めた上で「だから出たいんじゃなくて、出ないとでしょ」と圧倒的なパフォーマンスを期待。「もう一回、奪い取るというか。嘉男もその気持ちでやっているだろうし。調整というよりこれから結果も求められる」とがむしゃらな姿を待ち望んでいる。
現在、外野手のライバルたちは実戦で猛アピール中だ。ドラフト1位・佐藤輝(近大)は9日の練習試合・日本ハム戦で実戦1号を含む3安打3打点。高山も4試合に出場して11打数6安打、打率・545と絶好調。陽川も懸命に食らいつき、高卒2年目の井上も成長曲線を描いている。
中堅は2年連続盗塁王の近本が決定的。新助っ人・ロハスの来日時期が今も未定で、左翼は昨季19本塁打をマークしたサンズが候補に挙がる。最激戦区は右翼だ。矢野監督は「それぞれに守備位置を空けて待つことはない。みんなに奪い取ってもらわないと」と、競争をあおった。
16日の第4クールからサバイバルは激化する。注目はプロ通算1696安打を誇る背番号7。虎将の激辛エールに応え、チーム最年長の大逆襲が始まる。