阪神・糸井 若手に負けん!シ烈外野手争い バット折られながらタイムリー

 5回、適時打を放つ糸井
 1回、右前に適時打を放つ糸井
 1回、二塁打を放つ糸井
3枚

 「練習試合、ヤクルト3-4阪神」(2月28日、ANA BALL PARK浦添)

 阪神の糸井嘉男外野手(39)が28日、練習試合・ヤクルト戦(浦添)に「7番・DH」で出場し、勝負強さを発揮した。初回に今春初の適時打を放つなど、3打数2安打2打点。実績十分のベテランだが、「もう今が自分の中で開幕しているつもり」と必死さを漂わせた。外野のレギュラー争いへ、結果を出し続けるしかない。

 集中力を研ぎ澄ませ、目の前の白球を捉えた。仲間が作ったチャンスは無駄にしない。右前に運ぶ今春初の適時打。一塁ベース上で糸井はベンチに向かって、右拳を突きだした。エンジン全開を示す一打。ベテランの体には、すでにスイッチが入っている。

 「開幕のイメージとかそういうのは抜きにして、与えられているところで、全力を尽くすと。先を見据える立場じゃないから、もう今が自分の中で開幕しているつもりで」

 キャンプ最終戦の相手は開幕戦と同じヤクルト。だが糸井には関係ない。「7番・DH」で先発出場すると、第1打席からフルスイングを披露した。

 まずは初回だ。2点を先制し、なおも2死一、二塁の好機。相手先発のドラフト1位・木沢が投じた1ストライクからの2球目、高めに浮いた直球を上から叩いた。鋭い打球は右前へ弾むタイムリーに。立ち上がりを攻める貴重な追加点となった。

 力強さを見せつけたのは2点リードの五回。2死二塁から山野のカットボールに詰まり、バットが折れながらも左前に運んだ。その間に二走・陽川が生還。この試合2本目の適時打をマークした。

 すでに、シーズン同様の心構えでプレーしているベテラン。矢野監督は「嘉男はすごい感じるよ。打席に立たせろってアピールしてくるしね。その意欲っていうのは、ベンチとか若い選手が多いんで、刺激になってくれている」と取り組む姿勢を高く評価した。

 中堅・近本を除き、競争が続く外野の定位置。両翼を絶好調の高山、ドラフト1位・佐藤輝(近大)らと争っている。「いままでと立場が違うし、自分に対して挑戦している部分もあるんで。自分に勝ちたいなとは思ってます」と糸井。2021年、超人が全力で走りだす準備はもう整っている。

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