阪神ドラ1佐藤輝 サブマリン適応!ソフトバンク・高橋礼から左前打
「オープン戦、ソフトバンク1-3阪神」(6日、ペイペイドーム)
阪神の「2番・佐藤輝」が、侍ジャパン投手の高橋礼を打ち砕いた。「記憶の限りでは初めてです」と口にするサブマリンとの注目のマッチアップ。ドームに快音を響かせ、適応能力の高さを見せつけた。
初回1死走者なし。カウント2ストライクから高橋礼が投じた3球目、112キロの内角スライダーに反応。打球は左翼手の前で弾んだ。「最初の(打席の)ヒットもたまたま」と謙遜して振り返ったが、初対戦の相手に1打席目から好結果につなげたのはさすが。やはり、佐藤輝のポテンシャルは計り知れない。
五回の第3打席は中堅フェンスギリギリの大飛球。2試合連発かと球場をどよめかせた。「今まで体験したことのない。特殊というか、独特のボールだった」。球界でも特異なアンダースローの球筋を打席で体感できたのは大きな収穫だ。
プロ“第1号”を放った2月9日の練習試合・日本ハム戦(宜野座)以来となる2番打者。親しみの少ない打順だが「特に変えず、積極的に振る」とこれまでと意識は変えなかった。その思考こそが、一線級投手とも臆することなく、対峙(たいじ)できる要因なのかもしれない。
2番に抜てきした矢野監督は「1回でも2回でも(2番を)経験しておけば、多少なりともスムーズに入れるところもあるかな」とニヤリ。「2番・佐藤輝」はシーズン中のオーダーとして考えるオプションの一つとなっている。今後も同オーダーでの先発起用を試す可能性は高い。
日本一軍団の先発陣を、次々と撃破している黄金ルーキー。高橋礼から1安打放ったが、その後は抑えられただけに「交流戦、日本シリーズで当たった時は打てるように頑張ります」と、次回対戦では完全勝利を狙う決意だ。その時は2番か、3番か、それとも…。“再戦”の時を待ち、己の力を磨き続けていく。