阪神・藤浪、初の開幕投手指名「驚きしかなかった」球団78年ぶり前年1勝投手抜てき
3月26日・ヤクルト戦(神宮)で開幕投手に指名された阪神・藤浪晋太郎投手(26)が9日、プロ入り9年目で初の大役を任せられることになった心境を明かした。「今でも驚いている」と素直に吐露した右腕は「開幕投手はチームの顔。結果で示したい」とチームを勝利に導くことを誓った。
喜びよりも、まずは驚きが上回った。藤浪は「驚きしかなかった。今でも驚いているというのがあって…落ち着いていない状況です」と素直に心境を明かした。
矢野監督から開幕投手を告げられたのは7日だった。5日のソフトバンク戦(ペイペイ)で4回無失点と好投後に帰阪。甲子園で練習を終えた際に、福岡にいる矢野監督から事実のみを伝える文章と「帰ってから詳しく」と連絡を受けた。
そしてこの日、「期待してるということだし、そういう評価だと思ってそれを自信にしてくれ」という言葉とともに熱いエールを送られた。「大山がキャプテンをやったり、近本が選手会長をやったり。お前たちの代で強いタイガースを作ってほしい」。北條、木浪らもいる『1994年世代』で、チームを引っ張ってほしいという思いも告げられた。
阪神で前年1勝投手が開幕を任されたケースは戦前の43年、三輪八郎以来78年ぶり。昨年11勝の秋山、2年間ローテを守った青柳らを押しのけての指名に「開幕というのは全くと言っていいほど(頭に)なかったので、本当に驚いたというのが一番」と率直な胸の内を明かす。
その中で期待に応えたいという思いはもちろん強い。「開幕投手はやっぱりチームの顔だと思いますし、責任もある。結果で示したい」
今後は12日・西武戦(甲子園)、19日・オリックス戦(京セラ)を経て、3・26の神宮へ向かう。監督、チームメート、そしてファンの期待を背負い、藤浪晋太郎は開幕のマウンドに上がる。