「オープン戦、阪神１－０巨人」（１４日、甲子園球場）

　巨人との伝統の一戦でオープン戦４号を放った阪神のドラフト１位・佐藤輝（近大）は外角に対し自然な反応で打てている印象だ。今後、相手バッテリーから内角へ厳しく攻められると思う。これは『弱点だから』ということではない。厳しい内角攻めは強打者なら誰もが通る道だ。

　相手バッテリーからすれば、踏み込まれたくないから内角を突くのであって、いいバッターだと認められたということ。佐藤輝は、これから内角攻めにあった場合、インコースにヤマを張って臨む打席があってもいい。一度、本塁打を打ってしまえば相手も容易に要求してこなくなる。

　一方、１軍デビュー登板だった先発・及川は緊張した中での投球だったと思う。その中でもストライク先行の思い切ったピッチングができており、上々の内容といえる。これから２軍登板時と違う疲労が出てくるはず。投げ込みなど自分に足りていない箇所を把握することが大事だ。

　また、巨人打線は１巡目に徹底して逆方向に打ってきた。さらに四回無死一、二塁から梶谷へ初球に投じたのは甘いスライダー。結果は遊飛だが、本来なら初球の甘い変化球を打ち損じてくれない。強いチームの攻撃や１軍レベルの打者への配球など、今回の経験を次につなげてほしい。