阪神ドラ1佐藤輝 内角へっちゃら最上席弾!49年ぶり新人オープン戦5号

 4回、右越えに2ランを放つ佐藤輝
 6回、右翼線に安打を放つ佐藤輝
 6回、右前打を放つ佐藤輝
3枚

 「オープン戦、ヤクルト6-9阪神」(16日、神宮球場)

 これはもう、アレ(本物)よ-。阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が、四回にオープン戦の12球団新人タイ記録となる5号2ランを右翼席上段に放り込んだ。開幕前哨戦で相手の内角攻めに合う中、インハイの直球をオープン戦で初めて引っ張り込んだ一撃。怪物新人がまた一つ、“死角”をつぶした。

 佐藤輝は確信を持って走りだした。「打った瞬間、入ったかなと思いました」。開幕カードの相手、ヤクルト陣営は震え上がった。4988人の観客も息をのんだ。球史に名を刻む2戦連続のオープン戦5号2ランは、黄金新人の魅力を凝縮した特大アーチだった。

 1、2打席とも内角攻めに苦しんで凡退したが、7点リードで迎えた四回2死一塁。3ボールから寺島が投じた内角高めの直球を捉え、右翼席上段に推定130メートル弾をたたき込んだ。

 キャンプ中の実戦から内角球に手こずり、バットを折る場面が何度もあったが「しっかり内も打てるんだよっていうのを今日、見せられたので良かったと思います」と成長を証明。これまでの4発は逆方向への一撃だったが、プロの投手が投げる高めのストレートを豪快に引っ張れたことにも価値がある。

 新人のオープン戦5本塁打はドラフト制以降で1972年の佐々木恭介(近鉄)以来、49年ぶりのプロ野球タイ記録。「知らなかったです」と話した金の卵は「まだオープン戦なので、シーズンで打てるように頑張りたいと思います」と表情を引き締めた。

 矢野監督も「俺がキャッチャーでもインコースを攻める。そういう中で、一発で仕留めたり。大したもんやと思います」と絶賛。六回にも内角球を引っ張り込んで一、二塁間を破り、2戦連続のマルチ安打だ。

 この日は平日の午後1時開始にも関わらず、前日に上限5000人の入場券は完売。注目の開幕前哨戦で、怪物はヘルメットにフェースガードを装着して臨んだ。右翼の守備では四回2死一塁から浜田が右翼線に放った打球に対して、風の影響からか目測を誤り適時三塁打にしてしまったが、右翼守備でも球場の特徴を把握できたのは収穫だ。

 開幕まで残り10日を切った中、神宮周辺の桜も徐々につぼみを開き始め、今か今かとプレーボールの瞬間を待っている。「しっかりやるべきことをやっていい準備をしたいと思います」。16年ぶりのリーグ優勝を狙う今年の阪神には、規格外の怪物がいる。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス