岡田彰布氏 貯金3つはハンディと考え…もう一度仕切り直しを
阪神、オリックスで監督を歴任した岡田彰布氏(63)が、球界の話題を深掘りする「岡田辞典」-。今回は開幕3連勝と好スタートを切ったチームについて、30日から始まる広島、中日との6連戦を再び開幕と考えて仕切り直す必要性を語った。さらには開幕2戦目で特大アーチを放ったドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=にも言及。今後、大きく調子を落とさないため、注意すべきポイントを指摘した。
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阪神はいいスタートを切れたと思うよ。ビジターで開幕3連勝できたのは大きいんやけど、気をつけなければいけないのが次カードからの広島、中日6連戦。もう一度、ここを開幕と考えて仕切り直した方がええように思う。
それも開幕3連戦をバックネット裏から見たんやけど、阪神とヤクルトでは正直、大きな戦力差を否めなかった。打線にしても気をつけなければいけないと感じたのは村上と青木くらいやし、投手陣ではあの状態の田口を2戦目に持ってこんとあかんわけやから。
投打ともに外国人が不在やったということもあるんやけど、現状で阪神から見れば“取りこぼしてはいけない”という認識でいかなあかんレベルよ。だからこの勢いのままで-という形で広島、中日戦に向かってしまうと痛い目に遭う危険性があるんよな。
両チームともキャンプ、オープン戦と見てきて、ヤクルトよりは骨のあるチームやと思う。しかも初戦は森下が来るわけやから。ここをもう一度、開幕と考えて引き締めてかからんとあかんよ。開幕3連勝したけど、貯金3つはハンディと考えればいいわけやから。
あと少し気になったのが佐藤輝のバッティングフォームやな。開幕2戦目の第3打席に入った時から感じてたんやけど、構えた際にバットの位置が投手方向に少し寄っているように見えた。表現的には“やや前に”出ているということなんやけど。これやとテークバックした時にしっかりとバットが引けず、トップの形が崩れてしまうんよな。
するとスイングに力が伝わらず、逆方向へのポップフライが多くなる。またインサイドの速いストレートも見づらくなる危険性があるんよ。そこは今後、気をつけていく必要があるポイントになるかもしれんな。