阪神ドラ1佐藤輝 お待たせ2号!虎史上初新人開幕2カード連発 超弾道で逆襲コイ倒
「広島3-6阪神」(1日、マツダスタジアム)
ようやくお目覚めや!阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が19打席ぶりのダメ押し2号ソロを放ち、連敗を止めた。球団新人の開幕2カード連続本塁打は球団史上初の快挙。プロ初本塁打を放って以降の18打席で11三振を喫していたが復調の兆しを見せた。きょう2日のホーム開幕・中日戦(京セラ)から再進撃や!!
どんな状況であろうとも、戦う姿勢は変えなかった。迷いのないフルスイング。右翼へ飛んだ白球は、勢いを増していくようにスタンドへと突き刺さった。19打席ぶりに放った待望の2号ソロ。貫禄を漂わせながらダイヤモンドを一周する佐藤輝が、敵地もどよめかせた。
「思い切って振った結果、1本出てよかったです」
5点リードの六回2死。カウント1-2からの4球目、中村祐が投じたど真ん中128キロのチェンジアップを逃さなかった。完璧に捉えた打球は、瞬く間にフェンスを越えて右翼席に着弾。球団新人の開幕2カード連続本塁打は球団史上初の快挙だった。
相手投手の徹底したマークにより、直面していたプロの壁。3月27日・ヤクルト戦(神宮)でバックスクリーンへプロ1号を放って以降、18打席ノーアーチだった。その間に11三振を喫するなどプロの攻めに苦戦。3月31日の広島戦ではバットを3本も折られた。
悩めるルーキーを救うために、試合前には井上ヘッドが歩み寄った。「レギュラーとして出続けるために、もちろん結果もほしいだろうけど、我慢してやるところ、研究するところ」と助言。さらに練習では打撃投手に変化球を交ぜて投げてもらうなど不振脱出のきっかけを探した。
怪物ルーキーは、目の前に立ちはだかる壁が高くても、心が折れることはない。近大在籍時には、気持ちを高めたい時に大好きなももクロの「あんた飛ばしすぎ!!」や「吼えろ」などを耳にしてモチベーションを上げた。精神面を整えることで、状態を高めてきた。
8打席ぶりの安打となった本塁打は、チームに勢いをもたらしただけでなく、自らの心に少し余裕を生んだ。ただ、まだ本人は納得はしていない。「細かい打撃のことを井上ヘッドと北川さんにも言われて。ちょっと当たってないので、そういうアドバイスも参考にしながらバッティングフォームを見つめ直したいと思います」と佐藤輝。勢いに乗って、ホーム開幕戦に臨む。