阪神・秋山 初星!上々7回2失点 鯉キラー健在五回までパーフェク投!
「広島3-6阪神」(1日、マツダスタジアム)
最後に相対した打者・クロンを空振り三振に抑えると、阪神・秋山はこん身のガッツポーズを披露した。今季初先発で7回5安打2失点。無四球と正確無比な制球もさえ渡り、今季初勝利を挙げた。連敗脱出の使命もかかったマウンド。90球の熱投で勝利に導いた。
「3連敗するわけにはいかなかったので、何としても勝てるピッチングができたらなと思っていました」
立ち上がりから安定感は抜群だ。初回から田中広、菊池涼、西川を12球で三者凡退に抑えると、ここからリズムに乗っていく。五回まで完全投球を続けるなど、広島打線に付けいるスキを与えない。
四回に完全投球と認識し、野手陣に「気にすんなよ」と声をかけたという。六回無死でクロンに左前打を許して完全試合の夢は断たれたが、この回も無失点に抑えた。
七回2死二、三塁から堂林にフォークを左前に運ばれ、2点適時打を献上した。ただ、ここでペースが乱れない。続くクロンを空振り三振に仕留め、流れを食い止めた。
昨季は広島戦に6試合先発して4勝0敗、防御率1・45と無類の強さを誇っていた。「広島戦に当てられているっていう意味をしっかり考えて」と闘志全開で投げ、求められた役割に応えた。
幼き頃に憧れた背中がある。中日のエースとして活躍した川上憲伸だ。投球フォームや直球の質に影響されると同時に、思わず目を奪われた光景がある。
「ガッツポーズを投げ終わりと同時にしちゃうくらいガッツポーズがかっこよくて。本当に見ていて気持ちのいい選手だった」
そんなマウンド上のガッツポーズは秋山の代名詞となった。「優勝に向かって必死に頑張っている。一つでも多く力になれるように」。4月26日に30歳の節目を迎える背番号46が優勝、日本一への旗手となる。