大山神話だ!阪神10勝一番乗り打 打点を挙げれば15連勝 4番V撃で貯金6
「DeNA0-4阪神」(10日、横浜スタジアム)
阪神が12球団で10勝一番乗り-。この響き、メッチャええわ~!4番・大山悠輔内野手(26)が四回に先制&決勝の中前適時打を放ち、守っては完封リレーでDeNAに快勝した。大学時代に日本一の夢を絶たれた横浜スタジアムで、頼もしい成績を残す猛虎の主砲。打点を挙げれば1分けを挟んで15連勝。きょうも頼んだで!!
どんな形でもいい。会心の当たりでなくても、勝利につながればそれでいい。これぞ4番の一打だ。「チームが勝つ。そういう方向に持っていく仕事もあるので」。大山が打点を挙げれば昨季から1分けを挟んで15連勝。この日も決勝タイムリーが両リーグ一番乗りの10勝を呼び込んだ。
0-0の四回1死三塁。1ストライクから上茶谷の外寄りスライダーに食らいついた。打球は右腕が懸命に差し出したグラブの横を抜け、前進守備の二遊間を破る先制の中前適時打だ。
その後も息詰まる投手戦が続いたが、九回にサンズの2ランなどで一挙3点を追加。今季2度目の完封勝利で貯金を6とし、昨季シーズン終了時の矢野政権最多貯金「7」に王手をかけた。「すごくいい雰囲気で試合ができている」と主将。1985年以来、36年ぶりの日本一奪還へ-。原点の地で、悲願への思いはまた強くなる。
阪神からドラフト1位指名を受けた直後の16年11月1日。関東地区大学野球選手権大会2回戦・中央学院大戦で延長タイブレークの末に惜敗し、大山の大学野球が終わった。場所はこの日と同じ横浜スタジアム。当時21歳の青年は、両目を真っ赤に充血させながら言葉を振り絞った。
「野球をやってきて、今まで日本一になったことはありません。なんとか目指していきたいですし、プロの世界では勝てるようにやっていきたいです」
前夜も今季初の3安打3打点と躍動した。プロ入り後、横浜スタジアムでは通算打率・356、9本塁打、35打点。開幕からなかなか波に乗れず、本塁打もゼロの主砲だが、原点の地で浮上のきっかけをつかみつつある。
矢野監督は「打点はチームの勝利に貢献できる」と背中を押した。現在2位・広島に1・5ゲーム差をつけて首位を走る。大山は「できることを精いっぱいやりたいと思います」と前を向いた。まだ見ぬ日本一の頂へ、4番&主将を担う大黒柱が猛虎を導く。