【谷佳知氏の眼】内角攻め続く阪神・佐藤輝へ「厳しい球見逃し甘い球だけ狙う」

 開幕からの対戦カードが一巡した中、デイリースポーツ評論家の谷佳知氏(48)が阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=の現状について分析した。

  ◇  ◇

 佐藤輝はシーズンに入り、オープン戦の時とは違い内角の厳しいコースを攻められ、苦しんでいる。まるで外国人選手に対するように内角、内角と攻められ、最後はボール球の変化球で空振りするシーンも目立つ。

 おそらく内角が弱点と相手チームは分析しているので、今後も内角攻めは続くだろう。それに対して、理想は厳しいコースの球は見逃し甘い球だけを狙う。内角の厳しいコースは振りにいっても空振りするか、詰まるかのどちらか。それを見逃して甘いコースだけ打てば打率も残せるようになる。もちろん新人選手が見極めるのは難しいことではあるが。

 個人的には、今年は内角の厳しい球が来ても、空振りしてもいいので自分のスイングをしてもらいたい。ヤクルトの村上も以前、本塁打は打ったが三振も多かった。それでも4番に座らせ、多くの経験を積んで対応できるようになった。佐藤輝も同じで、三振をたくさんしても本塁打が出ているなら、そのままのスタイルを続けた方がいいのではないか。

 三振しても本塁打が出ている間は、自分のスイングをしてもらいたい。空振りしても三振しても、多くの経験をしていく中で「これは振ってもいい」「これは振ってはだめ」ということが分かってくる。厳しい攻めをされても当てにいこうとする打撃はやめてもらいたい。あれだけフルスイングできる打者はなかなかいないし、振れるから打球も飛ぶ。佐藤輝の良さを伸ばすためにも自分のスイングを続けてもらいたい。

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