阪神・小野寺、支配下登録で母に贈る恩返し 契約金1000万円で親孝行を
18日に支配下契約を結んだ阪神・小野寺暖外野手(23)が19日、女手一つで育ててくれた母・由子さんへ、恩返しのプレゼントを贈ることを明かした。
「母の日に何かほしいものを買ってあげたいと思います。母には連絡してこんな時ぐらいほしいものを言ってほしいと言いました」
母の返事は「そんなにすぐ言われても思い浮かばんから考えておくわ」。ひとまず保留の状態だが、1000万円(推定)の契約金の使い道に迷いはなかった。
19年度ドラフト会議では育成指名に悔し涙を流し、母へ恩返しを約束。支配下という夢をかなえると、新たな目標も芽生えてきた。
「もっともっとレベルアップしたい。早く1軍に行って、甲子園に母を呼んで背番号97でプレーしているところを見せたい」
正式に支配下登録されたこの日、早期1軍昇格へ向け、休日を返上して鳴尾浜で汗を流した。練習後、寮から出てきたドラフト1位・佐藤輝(近大)から「おめでとうございます!」と祝福され、「ありがとうございます!」と返す場面もあった。大学時代は練習試合で対戦経験があり「向こうはいつもホームランを打っていた」と振り返る。
怪物ルーキーもライバルだ。「次は1軍に行って、結果を出してレギュラーを獲る」。サクセスストーリーは始まったばかりだ。