【藤田平氏の眼】悪い時の兆候出た阪神・藤浪 チームはふんどし締め直さないと

 「阪神1-7DeNA」(23日、甲子園球場)

 阪神・藤浪の今季5試合目の登板は4回0/3を投げ、2安打4失点(自責3)。2019年8月1日・中日戦(甲子園)以来となる7四死球に2暴投の大荒れで今季初黒星を喫した。

  ◇  ◇

 先発・藤浪は五回の先頭打者・オースティンに死球を与えた所で降板となった。交代のタイミングだが、もっと早くてよかったのではないか。例えば三回の攻撃。先頭の坂本が中前打で出塁した後、藤浪はスリーバント失敗に倒れた。それまでの乱れた投球内容を見れば、ここで代打を出すという考えもあった。

 今のチーム状態は落ち気味だ。好調時なら打線が逆転してくれる望みも高い。しかし、前カードの巨人3連戦から少しおかしくなり始めている。開幕から好調だった打線だが、1カ月がたち調子も落ち着いてくる頃。その時々の調子を見て継投も考えた方がいい。

 また、藤浪の投球内容だが、この日は立ち上がりからセットポジション。前回先発した16日のヤクルト戦から悪い時の兆候が出ている。ボールが、すっぽ抜けたりシュート回転したりしているのだ。昨年までの悪かった時の兆候が見られる。

 原因は体が“横ぶり”になっているため。体が横回転になっているのだ。春季キャンプから好評価だったワインドアップの時は体が打者方向へ向かっていた。本人の感覚でセットポジションにしていると思うが、ワインドアップでの投球の方が、いい内容だという印象を持っている。

 チーム全体としては投打や守備で、ほころびが出始めている。10連敗で甲子園に来たDeNAに敗れ3連敗。首位・巨人と1ゲーム差だ。いずれにせよ、ふんどしを締め直さなければいけないだろう。

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