阪神も緊急事態…ドラ1佐藤輝が痛恨初失策、藤浪7四死球KO 3連敗でGと1差
「阪神1-7DeNA」(23日、甲子園球場)
虎にも“緊急事態宣言”が必要なんか-。阪神は開幕後の快進撃がウソのように、投打がかみ合わず、ミスも重なり今季初の3連敗。象徴的だったのは五回、ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=の適時失策もあり一挙4失点で試合は壊れた。2位・巨人とは1ゲーム差の今、一丸となって重苦しい空気を吹き飛ばすんや!
甲子園にため息が充満した。あれだけ強かった阪神に一体何が起こったのか。10連敗中だった最下位・DeNAを相手に、どちらが首位なのか分からないようなお粗末なゲームで大敗。今季初の3連敗を喫した。
投げては先発の藤浪が2度の3者連続四球を含む、7四死球の大荒れ。開幕から22試合目で初めて先発が5回を持たずに降板した22日・巨人戦の秋山に続き、五回途中でマウンドを降りてしまった。
リズムの悪い投球が守備のほころびにもつながる。五回には痛すぎる失策が連発した。藤浪の後を受けた馬場が1死一塁から投ゴロを二塁へ悪送球。併殺でチェンジとなっていたはずが…これがさらなる痛恨の“大失策”を呼ぶ。
1死満塁から神里の強烈な打球はゴロとなって右翼・佐藤輝の正面へ。二塁走者を刺そうと慌てたのか、これを後逸してしまう。ボールがフェンス付近まで転がる間に3人の走者だけでなく、打った神里まで生還して一気に4失点。この2失策で、またまたリーグ最多の16失策となった。
これには珍しく矢野監督も「今日のミスなんてプロとしては恥ずかしいプレー。馬場のにしてもテル(佐藤輝)にしても。(藤浪の)リズムが悪いとかそんなのを言い訳にしているようじゃ、あまりにもレベルが低い」とバッサリだ。
打っては大山の一発による1点のみ。投手を含めて高い成功率を誇っていた犠打も、三回無死一塁で藤浪がバントを失敗して走者を送れなかった。プロ初失策の佐藤輝は九回の最終打席で中越え二塁打を放ち、意地を見せたが…。DeNAの4安打に対して、阪神は5安打。安打数で上回ったにもかかわらず、6点差の大敗に終わったことがすべてを物語っていた。
まだ首位とはいえ、2位・巨人、3位・ヤクルトがともに3連勝を決め、巨人に1ゲーム差、ヤクルトには3ゲーム差に迫られた。
お祭り騒ぎの8連勝から一転、突然訪れた虎の“緊急事態宣言”。「俺もミスしてきたし、そこからどう練習したり、どういう心構えで試合に臨むかというのを学んで成長してくれないと。プロだからね。やり返せるチャンスはある」と指揮官はハッパを掛ける。
ズルズル連敗…という事態だけは避けたいところ。もう一度しっかりふんどしを締め直して、悪い流れを断ち切るしかない。