【岡義朗氏の眼】阪神 佐藤輝は打だけじゃない! 走塁センス&三塁守備を絶賛
デイリースポーツ評論家の岡義朗氏(67)が3日、阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=の走塁センスを高く評価した。次の塁を狙う強い意識が、リーグ最少となるチーム併殺打数につながり攻撃に好影響をもたらしていると分析。守備に関しても、2日の広島戦で好プレーを見せた三塁守備を高く評価した。
◇ ◇
走塁への意識が高まっているように見える。高い打撃能力を持つ佐藤輝は走塁もセンスの良さを感じさせる。
象徴的なのは4月30日の広島戦。三回に左中間へ二塁打を打ち、二塁ベースをオーバーランした。決して二塁打と決めつけず、隙あらば三塁へ行ってやろうという積極的な姿勢が見て取れた場面だ。
ここまでの佐藤輝は出場30試合で1併殺打。ダブルプレーが少ないのも一塁への全力疾走の副産物といえる。同時に今季のチーム併殺打は16、残塁は199で共にリーグ最少。佐藤輝をはじめ選手の走塁意識が得点につながっているのだ。
現在2盗塁だが、相手投手のクセを盗む、自分のセンスを磨くことを心がけると良い。さらに、例えば『20盗塁する』といった意識を持つことも大切だ。
守備も見事で「4番・三塁」で先発出場した2日の広島戦。プロ初の三塁ながら八回1死の守備は素晴らしかった。坂倉が放った三塁線への鋭い打球を逆シングルで捕球した後、一塁へ矢のような送球。ホットコーナーの醍醐味(だいごみ)だ。
鉄は熱いうちに打て、という言葉もある。走塁、守備により強い興味を持ち成長してくれることを期待しているし、それにはコーチ陣ら周囲の後押しも大切となる。