阪神ドラ1佐藤輝 再び「4番・三塁」 矢野監督迷いなく即答「テルで行く」
阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が7日・DeNA戦(横浜)から「4番・三塁」で起用されることが6日、決まった。矢野燿大監督(52)が背中の張りを訴えた大山悠輔内野手(26)の出場選手登録を抹消したことを受け、代役として新人の抜てきを明言。球団新人左打者では初の2桁本塁打に王手をかける新人が、豪快な“4番弾”で勝利へいざなう。
主砲が戦線離脱した今、佐藤輝に重責が託される。開幕からチームを支えてきた大山が、背中の張りで出場選手登録を抹消された。「4番・三塁」を欠く“緊急事態”。誰に代役を託すのか-。矢野監督は迷いなく即答した。
「テル(佐藤輝)で行くよ」
佐藤輝にとって4番は2日・広島戦(甲子園)以来2度目の大抜てきとなる。指揮官は同戦を休養した大山に代えて、「4番(起用)は体験入部のような」という意味合いで起用した。だが、佐藤輝は決勝の8号逆転満塁弾を放つなど勝負強さを発揮した。
今回、大山は最短で昇格したとしても16日。しばらくは主砲抜きでの戦いが強いられる。そこで矢野監督は4番でも結果を残した新人に再度、白羽の矢を立てた。
「今の中でのベストを考えた結果(4番で)行ってみたいなというところじゃないの」
佐藤輝は新人ながら9本塁打、25打点のチーム2冠。打点は巨人・岡本和と並んでリーグトップタイだ。成績は申し分なく、信頼も日増しに強まっている。主砲が離脱した状況で、求められる役割も十分に理解している。
「穴を埋めるじゃないですけど、大山さんがいない間もしっかり勝てるように頑張っていきます。どこで行くと言われても良いようにしっかり準備をして、良いプレーができるようにやっていきたいと思います」
横浜スタジアムには好印象を抱いている。4月9日は国吉から右中間場外へ推定飛距離140メートルの特大3号ソロを放った。「(前回は)3連勝していますし、今回もしっかり打って勝てるようにやっていきたいと思います」。4番として迎える今カードも“再現弾”に期待がかかる。
球団新人左打者の9本塁打は近本と並んで最多タイで、史上初の2桁本塁打も到達目前ながら「そこの意識はまったくないです」とキッパリ。「しっかりチームの勝ちにつながる良いところで打てるように頑張ります」と決意をにじませた。
4連勝で首位を走る猛虎の勢いを止めさせない。大山の思いも受け継ぎ、新進気鋭のスラッガーが4番に座る。