谷佳知氏 阪神・ドラ6中野は1番打者として起用するのも面白いのでは
「DeNA12-6阪神」(7日、横浜スタジアム)
阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=がドラフト制後の新人では最速となる33試合目での10号を放った一方で、同じ新人の同6位・中野拓夢内野手(24)=三菱自動車岡崎=が3打数3安打1死球の活躍を見せた。デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は三菱自動車岡崎の後輩としても注目している中野の打撃を評価し、1番打者としても起用するプランも提言した。
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「8番・遊撃」で出場した中野が全出塁。この日3安打した中で、谷氏が評価したのが三回の左前打だ。
「レフトに運んだバッティングはよかったね。うまく反対方向へ運べるようになれば、左打者にとっては大きな武器になる。中野は足も速いので、三遊間へのゴロが内野安打になるからね。いいバッティングだった」
また、この日の打撃を続けられるようになれば1番打者として使っても面白いという。
「現在は8番打者としてつなぎの役割を果たしている。出塁して1番につなぎ、得点力の一部になっているが、今の状態ならば、1番打者として使うのも面白いのではないか。打撃もいいし、足も使える。社会人出身ということもあって経験も豊富で、『ここは見逃すカウントだ』とか考える力もある。近本も状態を上げつつあるが、まだ波がある感じだし、中野を1番に使ってもいいのでは」
遊撃の守備も無難にこなす中野。木浪らライバルはいるが、レギュラーを目指してほしいと期待する。
「中野は自分のヒットゾーンを持っている。バッティングも強引じゃない。強引なバッティングをするようになると崩れてしまうので、素直に打ち返すバッティングをこれからも続けてほしい。ショートの守備も悪くない。鳥谷が抜けて以降、阪神はショートのレギュラーが固まっていないけど、中野には期待したいし、今後の成長次第では可能性はあるのではないか」
佐藤輝ばかりに注目が集まるが、中野の今後の働きも見逃せない。