阪神 梅野G倒V撃!今季最大ゲーム差4・5 4度目4連勝で最多貯金16
「巨人1-2阪神」(14日、東京ドーム)
セ全球団から勝ち越し、独走態勢へ大きな1勝だ!阪神は逆転で1分けを挟んで4連勝。今季最多の貯金16、最大の4・5ゲーム差を引き寄せたのは梅野隆太郎捕手(29)だ。四回、追い込まれながらも内角直球をしぶとく中前に落とし、つかんだ決勝点。きょうは伝統の一戦で節目となる2000試合。絶対に勝つバイ!!
ゲームセットの瞬間、梅野は右手の拳を天井に突き上げた。守護神のスアレスに歩み寄り、格別な“G倒”の味をかみしめた。攻守にわたる大活躍で今季4度目の4連勝に導き、2位・巨人とのゲーム差は今季最大の4・5。やはり、どこまでも頼りになる男だ。
先制された直後の四回。マルテが畠から同点ソロを放ち、さらに佐藤輝とサンズの連続長短打で1死一、三塁と一気に攻め立てた。だが、新助っ人のロハスがボール球を振って空振り三振。ここで流れが止まるか…。左翼席の虎党がため息をつく中、チャンスにめっぽう強い“得点圏の鬼”が打席に入った。
追い込まれながらも、内角の厳しいコースに来た149キロ直球を一振り。執念で捉えた打球は詰まったが、中堅・丸の前で弾んだ。「みんながつないでくれたチャンスでしたし、なんとかヤギ(青柳)の援護をしたかったので、打つことができて良かったです」。殊勲の決勝タイムリーで、12球団トップの得点圏打率は・538とさらに上昇した。
その後は正捕手としての仕事を完遂。先発・青柳を巧みにリードし、岩崎-スアレスの鉄壁リレーで1点のリードを堅守した。矢野監督は「リュウが打ってくれたから流れがこっちに来た」と決勝打を称賛。「守る方でも打つ方でも大きなポイントというか、大きな役割の仕事をしてくれて助かっています」と感謝した。
昨季まで9年連続で負け越し、リーグ連覇中の原巨人に対して今季はここまで4勝3敗。日本一を渇望する背番号2は「悔しい思いばっかりをしているんで。勝っていかないと上にいけない。負けたくないとより強く思える球団」と誰よりも打倒王者に熱く燃え、虎を先導している。
プロ初出場、同初安打を記録したのは東京ドームでの巨人戦。宿敵との厳しい戦いが梅野を成長させ、13日には国内FA権を取得する節目の1日も迎えた。15日は両チームにとって通算2000試合目となる伝統の一戦。偉大な先人たちの思いも胸に勝利をつかむ。