岡田彰布氏が敗戦をひもとく「阪神はもっと余裕をもっていい」

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が15日、東京ドームで行われた巨人-阪神戦を視察。2000試合目となった伝統の一戦は惜しくも反撃及ばず敗れたが、岡田氏は投手継投の観点から「もっと余裕を持って戦えばいい」と提言した。

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 通算2000試合目の阪神-巨人戦となったが、阪神はもっと余裕を持って戦っていい状況だ。試合前の時点で巨人とは4・5ゲーム差、貯金も「16」を数えていた。14日の試合で先勝していただけにこの日、2点ビハインドの七回に勝ちパターンの岩貞を投入したというのが疑問だ。

 今季、左腕を1点ビハインドの状況で投入したケースは2度あったが、2点差というのは初めて。おそらく巨人の打順が1番からということで、ベンチは信頼できる投手を送り込んで残り2イニングで反撃を-と考えていたと推測できる。

 ただ勝ちパターンの投手に関して、試合展開や点差ではなく「相手の打順」で投入するか否かを判断し始めると、今後に響く。まだチームは39試合を消化した段階。長丁場のペナントレースにおいて、序盤のビハインドゲームで勝ちパターンのピッチャーを投入して敗れてしまうと、非常にもったいないだけでなく、終盤に影響を及ぼす可能性もある。

 チームは今、しっかりと勝ち星を積み重ねている状況。僅差でリードを許している展開であれば、かつての江草、桟原、橋本らのように、勝ちパターン以外のリリーフで勝機を探っていく方が敗戦のダメージは少ない。現状、巨人より上にいるのだから、もっと余裕を持って戦っていけばいいと思う。

 そしてスモークに手痛い逆転弾を浴びた伊藤将だが、全体的に直球が少ないように感じた。バッテリーでストレートが来ていないという判断の下で組み立てていったと思うが、外から見ていればそうは感じなかった。

 スモークとの3打席に焦点を当てると、1打席目にうまく変化球を左前にはじき返された。続く2打席目は初球のストレートで差し込んでの捕邪飛に仕留めていた。

 直球狙いで1、2の3で振っていって、あれだけいいポップフライを打たせることができたのだから。キレはあったと思う。だからこそ一発を浴びた第3打席は悔いが残るのではないだろうか。

 直球で押し込んでいって、カーブを挟んで、最後に打たれたボールは内角を狙ったスライダー系の球が甘く入ったもの。1打席目に変化球をうまく打たれていただけに、勝負球にストレートを選択しても良かったのではないか-。少しもったいなく感じた。

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