【小山正明氏の眼】阪神・秋山は今年一番の内容 だからこそ長いイニングを
「阪神2-1オリックス」(2日、甲子園球場)
この日は大きな課題が見えた試合となった。先発・秋山は初回こそ珍しく制球が乱れて2四球を与えるなどで危機を招いたが、無失点で切り抜けた二回以降は素晴らしい内容の投球だったと思う。
だからこそ、今年一番とも言える投球内容の中で、六回途中で降板となったことが残念でならない。確かに初回だけで30球と球数は要したが、あれだけの投球ができるのならば試合終盤までは投げ切ってほしかった。
阪神が優勝するために、秋山は西勇とともに先発の中心として活躍してもらわないといけない投手。そして二回以降の投球をもってして、救援の4投手を使わなければいけなかったという事実。今後を見据えれば、この1勝は素直に喜べない。
救援投手に疲労が見える中、夏場に向けてさらなる負担を強いることになる。そうした意味でも先発陣が少しでもイニング数を伸ばしていくことが不可欠。この試合を秋山がどう考え、ベンチがどう捉えるか。今後の戦いへの重要な点となる。