阪神 交流戦4年ぶり勝ち越し 矢野監督は試合前に恩師の墓参り、最高の勝利届けた
「楽天1-9阪神」(12日、楽天生命パーク宮城)
パ・リーグ首位の楽天に連勝を収めた阪神・矢野監督の表情は、明るかった。「苦しい中でも全員で乗り越えられた」とナインを称賛。5連勝で交流戦はあと1試合を残し、17年以来となる4年ぶりの勝ち越しを決めた。
主砲・大山の先制2ランに始まり、ドラフト1位・佐藤輝(近大)も貴重なソロ。同2位・伊藤将(JR東日本)は先発としての役割を十分に果たした。見事に投打がかみ合って、貯金は今季最多の19。恩師にも最高の勝利を届けた。
この日の朝、指揮官は「一番の恩人」と話す母校・東北福祉大野球部の伊藤義博元監督のお墓参りへ訪れた。「大きなビジョンを持って戦っている。見守ってください」。墓前で手を合わせた。
「野球界にプラスになるというか、子どもたちを笑顔にするとか、ファンの人にもっともっとタイガースを好きになってもらうとか。選手もスタッフもそういうことをやろうとしているチームになってきている」
恩師の前で矢野阪神のビジョンを掲げた。交流戦は残り1試合。最高の形で締めくくりたい。シーズン終了後には優勝、そして日本一を報告するために。今後も矢野監督は阪神が目指す野球を自ら体現していく。