阪神・近本 松井撃ちV打 ついに貯金20!やっぱ強いデ~逆転星2位と7差

 「楽天5-6阪神」(13日、楽天生命パーク宮城)

 交流戦最終戦を白星に導いたのは阪神の近本光司外野手(26)だ。同点の九回2死三塁で、楽天守護神・松井から決勝の適時三塁打。五回にはドラ1左腕・早川から一時逆転の5号2ランを放つなど今季5度目の猛打賞の大活躍だ。チームは6連勝で11勝7敗とし、08年以来の交流戦2位が決定した。18日の巨人戦(甲子園)からリーグ戦再開。宿敵を撃破し、Vロードへ勢いを加速させる。

 思いを乗せた打球が一塁線を抜けた瞬間、近本は「ヨッシャー!」と叫んだ。三塁ベースに到達すると大きく手をたたき、沸きに沸く一塁ベンチに向けて笑顔でガッツポーズ。「今年からは黄金期に入ります」-。そう語る選手会長が土壇場で決勝三塁打を放った。

 梅野が同点の九回2死から四球で出塁し、隙を突いてディレードスチール。遊撃・小深田のベースカバーが遅れ、捕手・田中貴の送球が中堅の芝を転々とする間に三塁を陥れた。(記録は盗塁と悪送球)。舞台は整った。

 「梅野さんが粘って粘って塁に出てくださったので、何としても後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました」。自身もフルカウントまで粘り、パ・リーグのセーブ王・松井の浮いたフォークを強振。矢野監督は「チカ(近本)の持ち味かなと思います」と勝負強さに最大級の賛辞を贈った。

 1点ビハインドの五回には、パ1位の7勝を挙げている黄金新人・早川を打ち砕く一時逆転の5号2ラン。2球目の変化球に空振りした後、近本は「ちょっと冷静になってゾーンを上げながら対応できたと思います」と振り返る。高めの直球を狙い澄まし、打球は右翼席に突き刺さった。

 開幕直後は不振を極めたが、5月に月間打率・347と完全復調。6月も同・320と好調を維持し、打線をけん引している。この日は2死無走者から3度も四球で出塁した前選手会長の気迫に対し、今季5度目の猛打賞で応えた現選手会長。「ベンチの雰囲気もチーム全体の雰囲気も一体となってできている」。梅野の思いを受け継いだ男が黄金期を迎えた虎を支えている。

 交流戦を怒濤(どとう)の6連勝で締め、貯金を今季最多「20」に更新。切り込み隊長は気を引き締めて誓った。「本当に倒さないといけない相手ですし、勝たないといけない相手」。4日間のインターバルを挟み、18日・巨人戦(甲子園)からリーグ戦が再開。16年ぶりのリーグ優勝へ、“G倒”の先に悲願のVロードが見える。

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