岡田彰布氏「あれで入るんやもんなぁ。持ってる能力が違うんよ」佐藤輝の18号に

 「阪神1-2巨人」(20日、甲子園球場)

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が阪神-巨人戦でABCテレビの解説を務めた。阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明内野手=近大=が、自身の新人時代の記録に並ぶ18号をネット裏の放送席から見届け「あれでホームランになるんか?という感じやからなぁ」と驚がくした。

 場面は2点を先制された直後の六回2死。畠が投じた初球、外角低めのストレートをややこすったような感じですくい上げた。それでも打球は左翼ポール際へ飛び込む18号ソロ。これで1980年に岡田氏がマークした球団史上歴代2位の記録(1位は田淵・22本)に並んだ。

 「俺の記録に並んだとか、そんなん佐藤輝にしたら眼中に無いと言うかな。バッティングを見れば、いずれ抜くやろうなとは思ってたよ」と岡田氏。今年2月の春季キャンプを視察した初日に「間違いなく、佐藤輝は打つよ。モノが違う」と断言していた。期待のルーキーに対し、開幕直後に苦しんでいた際は「どんな形であれ、結果が重要よ」と打ち損じたラッキーなヒットでも大切だと背中を押していた。

 「きょうのホームランを見ても、あの打ち方で入ってしまうんやからな。決していい打ち方とは言えない中でも、スタンドまで飛ばしてまうんやから。これはもう持ってる能力が違うんよ。だから佐藤輝のことを他の人間が(フォームや打ち方を)どうこう言うのは違うと思う」と岡田氏。今後、まだまだ本塁打数を伸ばしていくか否かについては「一つだけ言えるとすれば、そんなに振らなくてもスタンドに運べるということを分かってほしいな。初球から何でもフルスイングするのではなく、昨日、きょうの感覚で打席に立てればな。あれでホームランになるんやから。そしたらもっと増えると思うよ」と語っていた。

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