阪神ちょっと心配…零封負け 巨人じわり4・5差 佐藤輝どうした2戦連続無安打

 9回、三走・大山が残塁に終わり、DeNAに完封負けを喫する矢野監督(右から2人目)ら阪神ベンチ
 9回、空振り三振に倒れベンチに戻る佐藤輝(右は矢野監督)
 6回DeNA、マウンドに集まる西勇 (左から2人目)ら阪神ナイン
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 「阪神0-3DeNA」(25日、甲子園球場)

 甲子園にため息が響いた。阪神が5月29日・西武戦以来、今季4度目の完封負け。2位・巨人に4・5ゲーム差に迫られた。初回に糸原の失策をきっかけに先制を許し、頼みのドラフト1位・佐藤輝(近大)も4打数無安打で2試合連続無安打。攻守で精彩を欠いたが、今季18勝4敗1分けと得意のデーゲームで仕切り直しや!

 相手のミス絡みで1死三塁の得点機を迎えた九回裏。空振り三振に倒れて2試合連続無安打に終わった佐藤輝は、思わずバットを自らの足元にたたき付けて悔しがった。

 終盤に何とかチャンスを作ったものの結局、最後までホームを踏むことができなかった。本拠地3連敗。5月29日の西武戦以来、今季4度目の完封負け。今季甲子園最多となる1万5011人の観衆が見守る中、お寒い敗戦を喫してしまった。

 「見せ場をもうちょっと作りたかったし、点が入って喜ぶところとかを(ファンに)見せたかった。そういう部分でも残念やね。もちろんゼロでは勝てない。のらりくらりというか…」。矢野燿大監督が悔しがるように、この日の敗因はDeNA先発・浜口を前に打線が、まったくつながらなかったことだ。

 井上ヘッドコーチも「最初から点数が取れず、あえて潤滑油を与えてしまったかなという感じ。作戦的に何かやれていれば、もうちょっと違ったかな」と振り返る。これで浜口には甲子園で勝ちなしの5連敗。それ以外の球場では5勝2敗と阪神が勝ち越しているだけに、なぜか聖地ではやられてしまっている。

 打線が無得点に終わった一方で、通算100勝のメモリアルを狙う西勇の出はなをくじく形となったのは、いきなり初回先頭・桑原の二ゴロをグラブに当てながら、トンネルした糸原の失策だった。

 その後、2死三塁となってオースティンに2ランを被弾。「立ち上がりはみんな難しいところで、ケント(糸原)はやっぱりアウトにしてやらなきゃダメやし」と矢野監督も先制点につながった、リーグワーストとなる49個目の失策を嘆いた。

 「ずっと試合が続く中で、野手陣はもう一回ふんどしを引き締めないといけないなっていうふうに思っているはず」と井上ヘッドコーチは奮起を促す。

 18日には最大8ゲーム差あった巨人との差が1週間で4・5差にまで縮まった。じわじわと詰め寄るディフェンディングチャンピオンに付け入る隙を与えないためにも、まずはオールスターまでの17試合を全力で乗り切るしかない。

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