阪神・佐藤輝 新人歴代2位114三振 この悔しさG倒&新人左打者最多弾で晴らす
「ヤクルト5-6阪神」(8日、神宮球場)
八回の守備に向かう阪神ドラフト1位・佐藤輝(近大)の足取りは重かった。絶好機で打てず、表情が自然と暗くなる。これを察した井上ヘッドは、佐藤輝の肩を抱きながら言葉をかけ続けた。三塁線ファウルライン手前まで励ますという珍しいシーンがあった。
1点を追う八回1死一、三塁のチャンスで高めボール球につられ、遊飛に打ち取られた。後続の梅野が同点打、大山に決勝3ランが生まれ、本来なら喜ぶべきところだったが…。自らが打つべき場面で打てず、心は晴れなかった。
この日はスアレスに第2打席から2打席連続空振り三振に倒れ、新人歴代2位の114三振となった。相手バッテリーの徹底した内角高め攻めに、何度もバットが空を切った。そして、最終打席はチャンスで凡退。それでも井上ヘッドのエールをバネに切り替えるしかない。
矢野監督は「アイツ自身もかなり気持ちの中で悔しさっていうのはあったし」と心境をおもんぱかった。前日には12試合ぶりの20号を放ったが、今3連戦では12打数2安打と大きな試練にぶち当たっている。
9日からの2位・巨人との首位攻防戦で、存分にやり返す。味わった悔しさをパワーに変え、甲子園で復活の号砲を鳴らす。