岡田彰布氏が指摘「やるべきことをやらんと負けたら悔いが残るんよ」TG戦をひもとく

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が11日、甲子園で行われた阪神-巨人戦でスカイAの解説を務めた。本紙の解説には「やるべきことをやらんと負けたら、ものすごく悔いが残るんよ」と指摘した。

 岡田氏がポイントに挙げたのは八回表の守備。無死二塁から北村を打席に迎えた。だが阪神サイドはバントシフトを敷かず、通常の構えからバントしに行った北村にあっさりと初球を投前に転がされ、走者を三塁へ進められた。

 「梅野もバントシフトのサインを出してなかったもんな。北村もバントの構えやなかったから、色んな可能性が考えられる場面よ。1球、けん制球を入れたり、ボールから入って相手の出方をうかがうとか。これが序盤なら別に送らせて1点OKでもええけど、0-0の八回やからな。試合展開から見ても、簡単に送らせる場面ではないんよ」

 さらに1死三塁となったところで、大城にはカウント0-2から外角低めの変化球を捉えられ、三遊間を破られた。直前に三塁走者の増田大がゴロゴー、ギャンブルスタートの動きを見せていた。追い込まれた大城も必死に食らいついてくる状況だった。

 「初球のファウルを見た時の、増田大のリードの取り方(三塁ファウルゾーンからライン上へ動く)よ。完全にギャンブルしてくる動きやった。バットって根元の方が細いやろ?芯の方に向かって太くなるということは、それだけ当たる面積が増えるんよ。当てさせたらアカン場面。まだボール球を三つ投げられたわけやから。時間をかけて内で勝負でも良かったし、色んな選択肢があったわな」

 これで2位・巨人には1・5ゲーム差へ迫られた。2・5差で首位に立っていた阪神からすれば、引き分けでも勝ちに等しいドローだっただけに「九回はスアレスがおるんやから。だから八回を死にもの狂いで抑えにいかんと。バントの場面にしても、大城のところにしても、やるべきことをやらんと負けたら、ものすごく悔いが残るんよ。阪神からすれば引き分けでOKなんやから、きょうの負けはめちゃくちゃ痛い」と振り返っていた。

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