阪神25イニング無得点フィニッシュ 矢野監督「スッキリとはならない」
「エキシビションマッチ、楽天2-0阪神」(10日、楽天生命パーク宮城)
阪神は何とも不安の残る形で勝負の後半戦へ向かうことになった。8日の涌井、この日の則本昂と楽天の球界を代表する好投手が先発したとはいえ、2試合連続で完封負け。6日のオリックス戦(京セラ)の三回から25イニング連続無得点でエキシビションマッチを終えた。
「点が取れていないんでね。そういうところがスッキリとはならないけど…」。打線の総括を語る矢野監督も歯切れが悪い。佐藤輝が5戦5発と爆発し、大山が復調気配を見せるなど活発な打線でロッテ、西武に5勝1敗と好スタートを切った。それでも終わってみれば、エキシビションマッチは6勝4敗1分け。後半2カードは5試合で6得点と、右肩下がりで終わったことは気掛かりだ。
指揮官も「シーズンが始まってすぐ絶好調の形で入ってくれるというのは理想なんだけど…。まあでも何か状態を上げていくということをこれからもやっていく必要がある」と奮起を期待する。
一方で投手陣、特に中継ぎ陣には収穫があったことを強調する。シーズン前半戦で本調子を欠いた岩貞が4試合連続無失点で終え、この日初めて中継ぎとして登板したアルカンタラも一発回答の好投を見せた。岩崎、スアレスも含めて、球宴前には崩壊しかけていた“勝利の方程式”の輪郭は見えてきた。
「中継ぎ陣にはアウトの中身にこだわろうとずっと言ってきたんだけど、いいアウトが取れてきたっていうのはプラス。エキシビションマッチからいい形の準備というのはできたかなと思う」と再整備に手応えをつかむ。
とにもかくにもリーグ戦は13日の広島戦(京セラ)から再開する。2位・巨人と2ゲーム差。16年ぶりVへ向けた残り59試合の戦いが、いよいよ幕を開ける。