阪神陥落危機 大山、サンズ、佐藤輝が絶好機に凡打 矢野監督「打ってくれないと」

 「阪神2-10DeNA」(25日、京セラドーム大阪)

 投手は痛いミス、打線はチャンスで不発…。阪神は5位・DeNAに大惨敗。先発・伊藤将は投手に痛打を食らい、三回の絶好機ではサンズ、大山、佐藤輝の3、4、5番が凡退に終わった。思い通りにいかない展開に矢野燿大監督(52)も嘆き節。2位・巨人とは1ゲーム差、3位・ヤクルトとは2ゲーム差と大接近。悲願のためにも連敗は許されない。

 常に諦めないことを信条とする、矢野阪神としてはいただけないプレーが最後に出てしまった。九回。DeNA先頭の牧が放った右翼線への飛球がギリギリ、フェアゾーンにポトリと落ちた。

 ファウルになると決め込んでいたのか、点差の離れた試合展開で気を抜いていたのか。右翼の佐藤輝が緩慢な処理をする中、牧が三塁へ到達。新人初となるサイクル安打を許してしまった。

 序盤からDeNAの攻撃時間だけが長くなっていく。前日に続く「TORACO DAY」としての開催。主に三塁側席に女性ファンが陣取ったが、黄色い声援が飛ぶシーンはわずか。沈黙とため息で重苦しいムードに包まれていった。

 「一番確率の高いところ。普通にやって打たれるわけないんだから」。矢野監督が振り返ったのは二回。8番・大和を申告敬遠して2死満塁でDeNA先発の大貫を打席に迎えた場面だ。伊藤将が右前適時打を浴びて2点を先制されてしまう。

 「あそこで粘れなかったことで、こういう試合になっちゃったよね」。牧に3ランを被弾し、自己最短の3回で伊藤将は降板。四回には斎藤も1回で43球を要すリズムの悪さで3点を失い、点差は6点に広がった。

 攻撃ではクリーンアップがさえない。「チカ(近本)、拓夢(中野)がつないだっていうところでは、やっぱり中心が…というのが現状、課題の部分」。三回2点を追い上げ、なおも得点機が続いた場面でサンズ、大山、佐藤輝が凡退。「あそこらへんでババッといければね…」と指揮官は苦言を呈した。

 2位の巨人が勝ち、3位のヤクルトが引き分けたため、2ゲーム差に3チームがひしめく大混戦となった。そして26日の結果次第では、2位に転落する状況に逆戻り。ここまで12度耐えてきた首位陥落の危機。DeNA先発は今季阪神戦3戦3勝の“天敵”坂本だ。

 「チャンスで回るからね。打ってくれないと、チームが活気づいてというところにはつながりにくい」。今こそクリーンアップの奮起が求められる。

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