阪神・マルテ 再加速告げるV3ラン!後半戦初ラパンパラ「待ち望んでいた」
「広島1-4阪神」(11日、マツダスタジアム)
息詰まる投手戦を一振りでぶち破った。怪力を誇示し、悠然とダイヤモンドを回った阪神・マルテ。ベンチ前で小躍りするようにハイタッチを交わすと、後半戦で初めて決めポーズ「ラパンパラ」をさく裂させる。4番が試合を決める先制の17号3ランを放ち、均衡を破った。
「満足しているし、チームも勝てた。ずっとこれを待ち望んでいたところもあったので、それができてよかったよ」
0-0の六回だ。仲間が無死一、二塁と絶好のチャンスを作った。おのずと助っ人の集中力も研ぎ澄まされる。カウント2-2からの5球目、左腕・高橋昂が投じたど真ん中の直球をジャストミート。確信とともに完璧に捉えた打球は左翼席最上段へ着弾した。
7月9日の巨人戦以来、約2カ月ぶりの一発。「みんながいつも元気をくれるというか、自分のモチベーションになっている。そういう意味ではラパンパラをみんなと一緒にやるためにしっかりと強い打球を打ちたいと思っていた」と戦友に思いを届ける豪快なアーチとなった。
球宴出場後、五輪ブレーク中に母国・ドミニカ共和国へ一時帰国。久しぶりに家族と会い、心身共にリフレッシュした。ただ、体は休めても「野球のこと、チームのことは常に考えていたよ。心がしっかり準備できていれば、いくら休んでも体がついてくるからね」。後半戦もチームの力となるために、気持ちを緩めることは一切なかった。
悲願のリーグ制覇へ。一戦必勝の姿勢は変わらない。「最後までしっかりと戦っていくだけなので。いつも言ってますけどポジティブな気持ちで、優勝を目指して頑張りたい」とマルテ。助っ人のバットが快音を響かせ、栄光への道を切り開いていく。