阪神・島田 九回内野安打から二盗、決勝のホームに R・マルティネス初攻略
「中日2-3阪神」(21日、バンテリンドーム)
難攻不落の守護神から勝利への道を切り開いた。出塁できればどんな形でもいい。途中出場した阪神・島田が放った意地の一打、そして勇気ある走塁が間違いなく流れを呼び込んだ。
先頭で打席を迎えた同点の九回。今季、1点も奪えていなかったR・マルティネスがマウンドに立った。「何としても(塁に)出るという気持ちでした」。高めに浮いた149キロの直球をこぶし一つ分ほど、短く持ったバットで捉えた。二遊間へ転がった打球を二塁・三ツ俣が懸命に捕球するも、送球できず。執念の内野安打でチャンスメークした。
発揮された2軍での取り組み。「速球に押し負けないようにするにはどうしたらいいのかと考えたときに、球速に合わせてバットを短く持つことを見つけました」。これまで持っていた長打への意識をなくし、確実に捉えることを重要視した。
真骨頂はここからだ。続くサンズの2球目に二塁へスタートを切った。「緊迫した場面で決められたのは、すごく自信になりました」と、今季6個目、8日・ヤクルト戦以来となる盗塁で好機を拡大。その後、一ゴロ間に三塁へ進むと、木浪の犠飛で決勝のホームへスライディングを決めた。
優勝戦線で1軍に生き残っていくために-。与えられたチャンスを無駄にはしない。持てる力を全て発揮し、勝利に貢献し続ける。