虎首位陥落 矢野監督「そこでかえせないから点が入らない」主軸奮起で抜き返すんヤ!

 9回、近本(手前右)が三振に倒れ試合終了。グラウンドを見つめる矢野監督(撮影・田中太一)
 6回、サンズは投ゴロに倒れる
 6回、大山は遊ゴロに倒れる
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 「中日2-1阪神」(22日、バンテリンドーム)

 阪神は中日に敗れ、2位・ヤクルトが勝利したため首位陥落となった。わずか1得点と貧打に泣いた敗戦後、矢野燿大監督(52)は、2軍調整を続けていたドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)の昇格を明言した。

 バンテリンドームでの敗戦から35分後、ショッキングな知らせが伝わってきた。ヤクルトが横浜でDeNAに逆転勝ちを収め、虎が首位の座から陥落。9月3日以来、19日ぶりの2位転落となった。

 フラストレーションがたまる敗戦だ。前夜は全員野球で辛勝したが、一夜明けても悩みの種である得点力不足は相変わらず。試合後の矢野監督もいら立ちを隠さなかった。

 「上位がチャンス作っていいところで(中軸に)回ってんねんけど、マルちゃんは最後に出たけどさ。4、5、6(番)そこがね。形はできてるけど、そこでかえせないから点が入らないっていう」

 この夜も近本、中野、糸原の1、2、3番は計13打席で7出塁。チャンスメークで塁上をにぎわせたが、好機に1本が出ない。象徴的なシーンは1点を追う六回だ。先頭・糸原が二塁打で出塁。先発・松葉から得点ムードはグッと高まった。

 ところがマルテが空振り三振に倒れると、2試合ぶりに先発復帰した大山は遊ゴロ。さらに、前の打席で19打席ぶりの安打を放ったサンズも投ゴロに打ち取られて、まさかの無得点に終わった。

 2点を追う八回、3番手・又吉からマルテの適時打でようやく1点を返したが、矢野監督の表情は晴れない。「又吉だって防御率1点前半のピッチャー。そんなに簡単にたたみ込んでいけるとは思わない。いろんなところに原因がある」。貧打から抜け出せない現実を冷静に受け止めた。

 残り27試合、三つどもえのレースが続く中、立ち止まってはいられない。23日から佐藤輝も戻ってくる。「ロースコアの試合が続くと、体力的にも精神的にも疲れも倍増だし、何とかして打破しないといけない」と井上ヘッドも尻をたたく。首位奪回へ、中軸の奮起で流れを変えたい。

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