阪神・岩田稔が号泣引退会見で愛妻に感謝 「僕が1型糖尿病ということもあって」
阪神の岩田稔投手(37)が1日、兵庫県西宮市内のホテルで引退会見を行った。「肩の荷が下りた感じです。小学校1年から野球のチームに入って今まで32年間、駆け抜けてきました。楽しいこと苦しいことたくさん経験させてもらった野球に感謝です」と赤裸々に思いを語った。
引退を決断した理由については「気持ちの方が昔ほど燃えてくるようなものがなくなってきて」と説明し「この気持ちでタイガースのユニホームを着てプレーするのは失礼だと思ったので」と話していた。
引退を最初に伝えた相手は妻の美佳さん。会見中に家族のことを問われると、岩田稔の涙腺が決壊した。「妻は僕が1型糖尿病ということもあって、すごい食事の面であったり、生活の面も一緒に管理してくれたので」と感謝を伝えた。
16年間の現役生活。09年にはWBCのメンバーとして世界一も経験した。タテジマ一筋で積み重ねた白星は60勝。「全然、少ないな」と苦笑いしたが「16年もよくやってこれたなと思います」とどこか感慨深げだった。
チームは現在2位で、16年ぶりのリーグ優勝に向け、一戦必勝の状況が続いている。岩田稔もこれまで優勝経験がないだけに「今、優勝争いをしているのがすごい僕自身も楽しませてもらっている。そこに少しですけど、加われたりして。ぜひ、優勝してほしいです」とナインたちの奮闘ぶりに期待していた。
会見の最後にはサプライズで秋山が登場。後輩から花束を贈呈され「これから僕たち後輩が強いタイガースになるために、岩田さんみたいな向上心を持って頑張っていきたい」と熱い言葉をかけられていた。