阪神 ピンチで三振ゲッツー及川の成長 矢野監督「よくインコースいったな」
「阪神1-0中日」(3日、甲子園球場)
阪神が対中日のカード3連勝を果たした。マルテの3試合連発となる本塁打、岩崎やスアレスの安定した投球などポイントはいくつかある中で、勝敗の分岐点になったのは七回1死三塁の場面。2番手の及川が高橋周を三振に斬り、飛び出した三走を挟殺でアウトにした併殺プレーで、貴重な1点のリードを守った。
六回まで無失点のガンケルは、七回1死をとった後、福田に右前打を許したところで交代した。2番手の及川は高橋周に対し、2ストライクを奪ったが、暴投を梅野も止めきれずに大きくそらしてしまった。この間に走者は三塁に進んだ。
だが、1点も許せない場面でも及川は動じず。内角への球で空振り三振を奪うと、すかさず梅野が転送し、飛び出していた三走を挟殺で仕留めた。このビッグプレーにベンチで戦況を見守ったガンケルも雄たけびをあげていた。
矢野監督は「スライダーだけじゃなくて、あのインコースのボールを使えるというのが、やっぱりすごくバッターにとって嫌な抑え方になっているし。あそこでそういう配球をしたリュウ(梅野)とのコンビというか。またそれを自信を持って出せるような、最近の内容の抑え方というのが見えていたんで」と称えた。
及川は今季の火消し役や、セットアッパーとしての役割にとどまらず、投手陣の主軸が期待される存在なだけあって、「左バッターのインコースっていうのは、絶対に必要な部分だと思う」と今後にも生きる勝負だったと指摘。「シーズンの中でもそういう抑え方という中身も成長してきてくれているところがあるんでね。だから及川でいって、もう迷いはないというか。あそこは及川でいっていいだろうっていうような内容を見せてくれていたんでね。あそこよくインコースいったなと思うけどね」と内容も含めて評価していた。