阪神希望の光だ!中野115安打 48年の別当超え球団新人単独8位

4回、中前に同点タイムリーを放つ中野(撮影・飯室逸平)
5回、右越え二塁打を放つ中野
 現役時代の別当薫
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 「ヤクルト6-4阪神」(10日、神宮球場)

 拙攻を繰り返した逆転負けで見せ場を作った。阪神の中野拓夢内野手(25)が四回の同点2点適時打を含む猛打賞。今季115安打とし、1948年・別当薫(114安打)を抜いて、球団新人単独8位に浮上した。

 再三の好機を逃した虎打線。その中で唯一の適時打を放ったのは中野だ。0-2の四回1死満塁。ヤクルトナインがマウンドへ集まる中、北川打撃コーチに言葉をかけられ、背中を押された。

 観客の視線を一身に浴びる。新人ながら、今季124試合目の出場となった中野はその期待を力に変えた。

 「みなさんがつないで作ってくれたチャンスの場面で、何とかしたいという思いだけでした。必死に食らいついていきました」

 狙い澄ましたように石川が投じたシンカーを捉え、中前へ運ぶ。持ち前の勝負強さが生み出した同点打だ。一塁上では、満面の笑みでガッツポーズ。この試合にかける思いからか、いつもより少し長く右拳を握りしめた。

 さらに、五回2死一塁は右翼線二塁打で好機拡大。2点を追う九回2死二塁では、ボテボテのゴロに打ち取られたが、執念のヘッドスライディングで内野安打をつかみ取った。

 勝利には結びつかなかった。それでも奇跡の逆転優勝へ向けた希望の光だ。今季の安打数を115に伸ばし、1948年・別当薫(114安打)を抜いて、球団新人安打数で単独8位に浮上。猛打賞も今季10度目で球団新人では、史上5人目の2桁猛打賞となった。

 「最近は全く仕事ができてなかった。状態があまり良くない中でも、塁に出るということが大事だと思うので、今日はできたと思う。でも、結果的に勝たなきゃ意味がない」

 大活躍でも声のトーンは低かった。ただ、まだ終わったわけではない。「何とか、後ろにつなげられるように頑張ります」と必死に前を向いた。残りは11試合。目指すのは、逆転優勝だ。最後の最後まで、泥だらけになりながらでも全力で駆け抜ける。

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