阪神・糸原 信念の猛打賞 チャンスメークに徹し奇跡Vへ「一番は勝つこと」
「阪神6-1中日」(21日、甲子園球場)
最後まで名誉キャプテンの信念がぶれることはない。阪神5番・糸原が今季7度目の猛打賞をマーク。いぶし銀の働きで、崖っぷちの虎を奮い立たせた。
展開を読み、チャンスメークに徹した。4-0の三回1死から左前へ運ぶと、五回は先頭で右前打。七回には再び先頭で三塁・高橋周のグラブをはじく内野安打で出塁し、ロハスの適時二塁打で5点目のホームを踏んだ。
「自分のやるべきことだけを考えて、その結果が3本(の安打)になっただけなので」
クールな言葉の節々にこの一戦にかける思いがにじみ出た。前夜は2安打しながら、九回のサヨナラのチャンスで凡退。首位・ヤクルト相手の悔しいドローになった。一夜明け、バットに闘志を乗せた。
最近は主に5番を任される。役割が変わっても「相手から嫌がられるようなバッティングをする」というスタイルは不変だ。
「一番はチームが勝つことが大きいと思うので。残り試合も自分のできることをして、チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」
これで5試合連続安打となり、その間、18打数9安打の打率・500と絶好調。過去2年でキャプテンを務め、リーグ優勝への思いは人一倍強い。次は鯉に襲いかかる。