阪神・青柳、エースになる 来季開幕投手&15勝目指す スアレスの穴は「完投」で
阪神の青柳晃洋投手(27)が1日、ABCテレビの「おはよう朝日です」に生出演し、来季は15勝と開幕投手を目標に掲げた。今季は13勝を挙げ、最多勝と最高勝率の2冠を獲得した右腕。1勝につき、10万円分の本や絵本などを地元・横浜市鶴見区の市立小学校、市立保育園に寄贈する社会貢献活動も発表し、来季も勝ち星を重ねていく。
午前7時23分、前夜の大雨も上がり、青柳の表情は晴れやかだ。濃紺のスーツで臨んだ生出演。終盤には、視聴者から直球質問が寄せられた。「来季の目標は何勝?」。この質問になると、真剣な表情に変わり、ズバリ回答した。
「ずっと(目標を)13勝って言い続けて、今年達成することができた。それを超えられるように、15までは目標にしたい」。今季はまさに有言実行で13勝をマーク。来季はそれを超えると誓った。
さらに、開幕投手は「今年も狙っていた。監督には『いきます、いきます』と去年から言っている」と意欲十分。生出演後のオンライン取材でも「先発をやる野球選手は誰もが狙っているところ。また、来年は狙えたら」と名乗りを上げた。
勝ち星を重ねる新たな理由も増えた。この日、1勝につき10万円分の本や絵本などを地元・横浜市鶴見区の市立小学校、市立保育園に寄贈する社会貢献活動を発表。「プロ野球選手を身近に感じてほしい」という思いから、恩返しを決めた。今季は130万円分の寄贈。来季は目標達成ならば、150万円以上の寄贈となる。
チームトップの勝ち星を挙げ、責任感も増している。守護神・スアレスの退団決定には「悲しいけど、純粋に応援したい」と背中を押した。今季は完投、完封はゼロ。中継ぎの負担を減らすためにも「最終的な目標は完封、完投になる」と自身に言い聞かせた。
矢野監督からは3年前から「エース」と呼ばれ、いじられることもあるという。ただ、今季の活躍を見れば、名実ともに「エース」に近づいたと言っても過言ではない。来季、開幕投手で15勝を挙げれば、誰もが認める虎のエースになる。
◆阪神・ドラフト5位以下の開幕投手 青柳は2015年度ドラフト5位入団。阪神生え抜きの開幕投手では過去にいない。最も低い順位は1994年度4位の川尻哲郎(97年開幕戦)。移籍組では70年度ドラフト外で東映入団の江本孟紀(77~79年)、71年度6位で巨人入団の小林繁(80~83年)、83年度5位で阪急(現オリックス)入団の星野伸之(00~01年)がいる。