阪神来季スローガンは「イチにカケル!」矢野監督「一球、一打、一瞬にこだわって」

 阪神は19日、来季のスローガンが「イチにカケル!」に決定したと発表した。1を意識し、1にこだわる、その思いを1に「カケル」という言葉で表現した。今季は前半戦から首位を走りながら2年連続の2位。就任4年目を迎える矢野燿大監督(53)は新たなスローガンと共に、悲願のリーグ優勝を目指す。

 チームの思いがたっぷり詰まったスローガンだ。2022年の虎は「イチにカケル!」を旗印にして戦う。矢野監督は「全員で作るのに意味があって。自信と手応えを持っています」とうなずいた。

 「一球、一打、一瞬、そういうものにこだわってオレらはやっていこうと。赤で書いている『ノ』っていうのはイノチをかけるって言うとオーバーですけど、そういうことも含まれていたり、『心』という字もちょっと隠れていたり。本当に素晴らしいスローガンが作れたと思います」

 11月10日、秋季練習初日にスローガンミーティングを実施。仲野、東田、両トレーナーが司会を務め、矢野監督、選手に球団スタッフも交じって意見を出し合った。選手からは「イチを大事にしたい、ワンチーム」など声が挙がった。女性スタッフからも「カケルはカタカナにすることでいろんなカケルになる」と斬新なアイデアが出たという。

 指揮官は「ピッチャーだったら1球目、バッターだったら初球、盗塁だったら1歩目から。守備の1歩目。そしてもう1勝、1番上、そういうもの全てが含まれたイチと思っています」と、さまざまな『イチ』の意味が含まれていることを強調した。

 今季はリーグ最多77勝を挙げながら、2年連続2位に終わった。オフを迎えた選手たちが「悔しい」と口をそろえるように、来季は雪辱を果たすシーズンだ。矢野監督も言葉の大切さを力説する。

 「スローガンをずっと覚えてプレーしてるわけじゃないけど、苦しい時、うまくいかない時の方がシーズン中は多い。エラーした後でも『次の1歩目は挑戦するぞ』と思ってくれれば、全部プラスになってくると思う」

 就任1年目の19年は「ぶち破れ!オレがヤル」。20年は「It's 勝笑Time!オレがヤル」。そして今季は「挑・超・頂-挑む 超える 頂へ-」を掲げて戦ってきた。来季4年目は勝負のシーズン。「イチにカケル!」のスローガン通り、チーム一丸となって、頂点へ駆け上がる。

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