阪神・百北新社長 常勝軍団へ 37歳で社長就任経歴の“やり手” 悲願Vへ意気込み

 阪神は21日、来年1月1日付で球団社長に阪神電鉄の百北幸司(ももきた・こうじ)常務取締役(60)が就任すると発表した。社長職を兼任していた藤原崇起オーナー(69)=電鉄本社会長=は退任し、オーナー職に専念する。西宮市内の球団事務所で内定会見を行った百北新社長は「“常勝軍団”になるよう取り組んでまいりたい」と意気込みを語った。

 その経歴からも“やり手”ぶりが伝わってくる。新社長就任が発表された百北氏は、1983年に関学大を卒業して阪神電鉄に入社。そこからわずか15年、37歳で関連会社のビアヘス阪神(現阪神トラベル・インターナショナル)の代表取締役社長に抜てきされた。

 以降も坂井信也前オーナー、藤原オーナーの秘書部長や、甲子園歴史館館長、阪神の映像コンテンツ事業を担当する阪神コンテンツリンクの代表取締役社長を歴任。現在は同社の取締役会長と本社の常務取締役、さらに球団の取締役も兼務している。

 阪急阪神ホールディングスの株主総会では、毎年恒例となっている株主からのタイガース関連の質問に答える役目も担ってきた新社長。「球団とは“かなり近い場所”で仕事をしてまいりました。これまでの経験を生かし、皆さまのお力添えを賜りながら、ファンの皆さまと最高の夢、感動を分かち合うことができるよう尽力してまいります」とアピールしてみせた。

 藤原オーナーからも「常に近いところから阪神タイガースを見続けてきた。百北さんはとにかくネットワーク作りがすごい。加えて素晴らしい行動力を持っています」と後継者としての期待の大きさを示された百北氏。来春キャンプに足を運ぶことを明かし、「矢野監督をはじめ、チームの皆さまとしっかりコミュニケーションを取っていきたいと思います」と早速、“ネットワーク作り”に乗り出す方針だ。

 「今年あと一歩のところで優勝を逃した悔しい思いを、私も重々共有しております」と話し、「非常に若いチームで大きな可能性を持っている。常に優勝、日本一を目指すことができる“常勝軍団”になるよう取り組んでまいりたい」と意気込みを語った新社長。その手腕に注目が集まる。

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