阪神・井上 昨季の佐藤輝超えだ!24発64打点以上目指して右翼か左翼「奪い取る」
ホンマにやったるで!高卒3年目を迎えた阪神・井上広大外野手(20)が10日、地元の大阪府大東市で行われた「成人の日」記念行事に出席し、新成人の誓いとして「奪い取る」を掲げた。昨季の佐藤輝の成績を全て超え、右翼か左翼のレギュラー奪取を目指す。昨年8月に負った右脛骨(けいこつ)の骨折も回復。2月1日のキャンプインから猛アピール開始だ。
久々に再会した旧友からの激励を込めた言葉に、花束に、井上は奮い立った。紺色のスーツに燃え上がる炎のような赤いネクタイを締めて臨んだ成人式。20歳の誓いは-。澄み渡る青空の下、よどみない口調で決意した。
「『奪い取る』が一番かなと思います。自分の力で取っていくしかない。本当に今年は勝負だなと思います」
阪神の外野では中堅・近本が不動のレギュラー。狙うは左翼か右翼の定位置だ。昨季は3度のケガに泣かされて1軍戦出場ゼロ。それでもウエスタンでリーグトップの50打点を記録するなど「ある程度自信がついたところもあった」と成長を実感。今季は必ず、その手応えを1軍で示す。
「昨年の(佐藤)輝さんの数字を目指して頑張ります。自分は(走者を)かえすバッターなので。打点というのは一番意識してやりたいと思っています」
126試合で打率・238、24本塁打、64打点。背番号8が残したハードルは高いが、迷いなく「(それ)以上に」と覚悟を決めている。怪物と言われる3学年上の先輩は今季も右翼での起用が基本線。レギュラーを争うライバルともなり得るが、一歩も引かない。
昨季終了後からは体重増量に取り組み、現在はスタート時から3キロ増の107キロ。「トレーニングで上がっている分」と筋肉量が増え、パワーアップに成功した。今後は「下から上までつながる動きができるように」と初動負荷トレーニングも取り入れる。ケガとは無縁の屈強な体に仕上げ、勝負に出る。
「まずこれだけ動けますというのは、(アピールへの)大前提だと思うので。その中で打撃練習、守備練習、そういったところも今年のテーマである『イチ』を大切にして」
2月1日のキャンプインは万全の状態で迎えられる見通し。高校通算37本塁打のドラフト4位・前川(智弁学園)ら、新たなライバルも出現したが「周りを気にしていても地に足をつけてできない」と自分に集中する。成人式後に「大人になった実感が湧く」と表情を引き締めた井上。もう、やるしかない。