阪神退団後もマルチに活躍する今成氏 虎にエール「梅ちゃん全試合出て。晋太郎2桁勝って」
阪神、日本ハムでプレーした今成亮太氏(34)が16日、デイリースポーツの取材に応じ、後輩たちへエールを送った。18年の現役引退後はタイガースアカデミーで3年間コーチを務め、昨年限りで阪神を退団。現在は自身がオーナーのスポーツアカデミー「DASA西宮校」で科学的な視点から子供たちを指導している。今後はタレント活動なども続け、現役時代同様にマルチな活躍を目指す。
ジムに子供の元気な声が響く。今成氏はiPadで撮影した動画に線を引いて改善ポイントを伝えていた。
「感覚でモノを言うと子供たちは悩んでしまう。SNSが普及している中で『この動きをするためには、こういうふうにするんだよ』と分かりやすく説明しています」
12年途中にトレードで日本ハムから阪神に加入。18年限りでユニホームを脱いだ。「引退後も球団に残してもらってありがたい気持ちでいっぱい」と阪神には感謝しきりだ。昨年までタイガースアカデミーコーチを務め、貴重な経験を積んだ。
「野球ってすごく深い、難しいスポーツだと思う。ルールもいろいろありますし、言葉でかみ砕いて、どうやったら伝わるかなとずっと考えてました」
昨年、自身がオーナーを務めるスポーツジムを開校。野球人口の減少がささかやれる中でも、地元・西宮が生んだヒーロー・佐藤輝は人気が高いという。
「タイガースの選手の名前を出すと分かりやすい。佐藤選手が調子悪い時はこんな感じやでと(笑)。イメージが湧くんでしょうね。あれだけ見ていてワクワクする選手っていない。夢がある」
もちろん後輩の活躍も願っている。中でも一緒にプレーした選手への思いは格別だ。
「梅ちゃん(梅野)には頑張ってほしいですね。現役時代から仲いいですし、阪神、日本の顔になってきてると思う。今シーズンは全試合出てもらいたいですね。ピッチャーはなんだかんだ言って晋太郎(藤浪)です。相当悔しい数年を過ごしてると思うんですけど、去年も晋太郎が2桁勝ってくれていたら優勝していましたよね」
日本ハムの仕事も舞い込んだ。今月上旬は新人自主トレが行われている千葉・鎌ケ谷を訪れ、GAORAの中継リポーターを担当。初心に返ったという。
「僕の原点です。新庄監督、林ヘッド、山田コーチ、稲田さん、紺田さん…、一緒にやっていた方がコーチになってるのはすごく不思議な感覚です」
新庄ビッグボスとは過去に自身のユーチューブで共演した。
「現役の時は野球選手じゃなくて芸能人に見えました。僕がファンサービスするのは新庄さんの影響です。ファンの人に自分を知ってもらって応援してもらって野球選手が成り立つと思うので」
現在はABC「おはよう朝日です」にも出演中。今後はユーチューバー、タレントとしても積極的に活動していく。「野球でもテレビでもユーティリティーを目指します!」。人一倍のバイタリティーを武器に、第2の人生を歩み始めた。
◆今成 亮太(いまなり・りょうた)1987年10月6日生まれ、34歳。埼玉県出身。現役時代は右投げ左打ちの捕手、内野手、外野手。浦和学院から2005年度高校生ドラフト4巡目で日本ハム入団。08年3月25日・西武戦(札幌ドーム)でプロ初出場。12年4月にトレードで阪神移籍。18年限りで現役引退。通算成績470試合、打率・265、6本塁打、68打点。