「阪神春季キャンプ」（１６日、宜野座）

　さすがは超人と呼ばれるだけはある。チーム最年長で４０歳の阪神・糸井が、藤井康１、２軍巡回打撃コーチからロングティーなど１時間半を超える指導を受けた。取り組みの姿勢だけでなく、同コーチが仰天するのは、まだまだ計り知れない可能性。今後の成長を想像し、驚きを隠せなかった。

　藤井康コーチがトスを上げた白球は快音を響かせて、右翼席に次々と運ばれた。「本人も新しい感覚って表現をしていた。そういう意味では４１歳を前にして伸びしろがあるというべきじゃないかな。あの距離を見ていたら３０発は打てる」と、これまで見たことがないベテラン選手の成長度に声を弾ませた。

　糸井のシーズン最多本塁打はオリックス在籍時の１４年に放った１９本。藤井康コーチは「一緒にやっていた中で、（南海の）門田さんは４０歳でも打っていた」と、４０歳にして打率・３１１、４４本塁打、１２５打点で本塁打王、打点王の２冠を獲得したレジェンドの名前を挙げ、さらなる奮起に期待を寄せた。