阪神・ドラ2鈴木に西勇が金言 前日シート登板で悔し涙「手先でやらない、体全体で」
「阪神春季キャンプ」(16日、宜野座)
投内連係が行われていた午前中のサブグラウンド。その中に、阪神ドラフト2位・鈴木勇斗投手(21)=創価大=が、西勇の言葉に耳を傾ける姿があった。前日のシート打撃登板で3連続四球など制球に苦しみ、悔し涙を流した左腕。先輩から愛ある金言を授かった。
「考えすぎるというか。手先でやろうとするとうまくいかないから、体全体を使って、しっかり相手に投げるという意識で、どんどんやればいいとアドバイスいただきました」
10歳差の2人。意外にも、きっかけは鈴木からだった。「長年活躍されて、西さんは特にフィールディングがうまいですし、コントロールがすごくいいので、どういう感覚でやっているのか気になった」と制球面などを質問。前へ進もうと、自ら行動を起こした。
そんな後輩の姿勢に、先輩も快く応えた。「何人も投げられなくなってクビになったのを見てますし、(前日は)先輩に気を使っていたので、(気を使って)投げなくていいよって」と西勇。精神面以外にも、リリース時に手の使い方を意識しすぎて手が止まっていることを指摘し、「無意識にできるように練習した方がいいよ」と助言を送ったという。
「感謝しています」と、いつも通りの穏やかな笑顔を見せた左腕。先輩たちにも支えられながら、一人前の選手へと成長していく。