藤川SA ドラ1森木は「びっくりするくらいの成績収める」 同郷の後輩を大絶賛
「阪神2軍春季キャンプ」(21日、安芸)
阪神の藤川球児SA(41)が21日、ドラフト1位・森木大智投手(18)=高知=について、将来的に「びっくりするくらいの成績を収めると思う」と太鼓判を押した。ブルペン投球も初めて視察し、力の入れ具合を意識するように助言。森木本人も上半身に力が入りすぎることを認識しており、下半身主導のフォームを固めていく。
藤川SAが熱い視線を送る先で、18歳の黄金ルーキー・森木が力強いボールを投げ込んでいた。ブルペン内に捕手の乾いたミット音が響き渡る。キャンプ最多の60球を全て確認したSAは、資質の高さを高く評した。
「(将来的に)びっくりするような成績を収めると思いますよ、間違いなく。馬力がすごいもん。マウンドの音もミットに達した音もすごい。荒々しい。自分という本物、芯を持って戦っていけば、世界に行くでしょう」
最速154キロをマークする馬力のある投球を評価しつつ、課題点についても独特の表現で言及。ポイントとして挙げたのは、投球の力感や力の入れ具合についてだった。
「(練習から)あんまり腕を振りすぎたらケガをする。馬力が一気に出過ぎて、アメ車みたいな感じかな。ハイブリッド車ではない。馬力型でドンと出て、休養してドンと出る感じだけど、プロは毎日やっていかなきゃいけない。(持続型の)ハイブリッド車になっても、あのパワーが消えないようにね。それだけの能力がありますから」
球界で長く戦うために、力配分を意識することの大切さを力説した。力の出し方の重要性を認識した森木は「自分の中では脱力しているつもりでも、僕の動作の癖で上半身に力が入る。間違いないな」と新たな気づきを得た。
藤川SAからはフォームについても指摘された。直球に効率良く力を伝えるために「しっかりと軸足で立って、横の(三塁側を向いている)時間を作るように」と金言を授かった。「体の中心軸を感じながら投げるので、下半身主体で動いていけるような練習をしていきます」と体に感覚を染み込ませていく。
最終クールでは23日に打撃投手、25日にシート打撃登板が予定されている。ここまでを振り返り「順調すぎるくらいです」と森木は充実感をにじませたが、「久しぶりの実戦なので、相当荒れると思う。打者相手に自分なりのピッチングができれば」と決意した。藤川SAから学んだ教え、心得を生かし、エース道を一歩ずつ歩んでいく。