阪神・ドラ3桐敷 開幕ローテ第6の男に名乗り 藤浪と一騎打ち「アピールしていく」

 「阪神春季キャンプ」(25日、宜野座)

 阪神ドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=が25日、“先発テスト”となる26日のオープン戦・中日戦(北谷)でのアピールを誓った。開幕ローテは現状5枚まで固まっており、残る1枠を藤浪らと争う。実戦で初めて複数イニングを投げる左腕は、完成度の高い投球で評価を上げ、“第6の男”に名乗りを上げる。

 桐敷が臨戦態勢を整えた。西日が差し込む午後のブルペン。黙々と投げ込み、納得の表情を浮かべた。26日・中日戦は西勇、秋山、青柳と開幕投手候補3人が投げた後、4番手で2イニングを投げる見込み。開幕ローテ入りの可能性もある左腕は「まず自分は結果を出す。アピールしていくことだと思う」と前を向いた。

 実戦デビューとなった20日の練習試合・中日戦(宜野座)は1回無安打無失点の満点快投。矢野監督ら首脳陣をうならせた。この日までの練習は上体に頼った投球ではなく、下半身主導の意識を徹底。26日のテーマも「まず一つは左バッターのインコースに投げることと、初球とか先頭とかの入り」と明確だ。

 また、学びのチャンスに心が躍っている。中日の先発は「自分の中でお手本のピッチャー」と話す大野雄。「ランナーが出た時にどういうふうに投げているか。ピンチの場面でどういうふうに投げているか。そういうところを吸収していきたい」。2年前の沢村賞左腕から極意を盗めれば、さらに成長できる。

 阪神の開幕ローテは青柳、秋山、西勇、伊藤将、ガンケルと5枚が固まっている。残る枠は1つで、村上や及川はアピール不足が否めない。6番手争いは再起を期す藤浪と桐敷の一騎打ちの構図だ。新人左腕は気後れすることなく、自然体で挑む覚悟を示した。

 「開幕ローテで先発をやらせてもらいたい思いはあるんですけど。深く考えずに、与えられた場面で投げるという思いが強いです」

 大学時代は関甲新学生リーグ史上初の完全試合を達成。金村投手コーチも「スタミナ的に全然問題ない。特にこちらから注文することはない」と太鼓判を押す好素材だ。注目度は赤丸急上昇中。オープン戦の初戦でも存在感を示し、台頭する。

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