阪神・佐藤輝 上々マルチ発進 OP戦4番で開幕 成長の実戦10打席連続空振りなし

 6回、右前打を放つ佐藤輝(撮影・棚橋慶太)
 8回、内野安打を放ち、はにかむ佐藤輝
 6回、右前打を放つ佐藤輝(撮影・棚橋慶太)
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 「オープン戦、中日2-1阪神」(26日、Agreスタジアム北谷)

 プロ野球は26日、宮崎、沖縄両県でオープン戦が開幕し、5試合が行われた。阪神は北谷で中日と対戦。佐藤輝明内野手(22)が「4番・右翼」でスタメン出場し、4打数2安打といきなり結果を残した。当面は大山と交互に4番を務め、開幕までその座を争うことが決まっている中、マルチ安打で好スタート。空振りが10打席連続なしと確実性も向上しており、キャンプの成果を存分に発揮し、アピールを続けていく。

 沖縄の青空に爽快な快音を響かせた。4番に座った佐藤輝が2安打を放って上々の滑り出し。この先、1カ月続く大山との4番争いの“初戦”で結果を残し、「いいスタートだったと思います」と納得の笑みを浮かべた。

 主砲らしい打球が飛び出したのは六回だ。先頭で打席に立つと、田島の高め直球を思い切り強振。火を噴くような当たりで右前に運び、2022年オープン戦初安打をマークした。「真っすぐをしっかり自分のスイングでコンパクトに(打てた)」と好感触に満足そうにうなずいた。八回1死では、カットボールに詰まらされて打球はボテボテのゴロになったが、全力疾走で泥臭く、遊撃内野安打をもぎ取った。

 昨季はシーズン歴代6位タイの173三振の屈辱を喫したが、「空振りしない男」に変身しつつある。20日の練習試合・中日戦(宜野座)の第1打席で、岡野から空振り三振を喫して以来、実戦で10打席連続空振りなし。「しっかり打ちにいってボール球を見逃すことができた」と手応えを口にした。ここまでの実戦8試合で28打数13安打、打率・464。数字が成長を物語っている。

 矢野監督は「小さく振ってほしいわけではない」と要求するように、佐藤輝自身も「(10打席連続空振りなしは)特に意識していない」と話す。初球からフルスイングする姿勢は昨季から変わらず貫き続けている。それでも、空振りの数が減少しているという事実が成長の証だ。

 今後は大山と交互に4番に座り、“開幕4番”のオーディションが続く。「『競ってくれ』というメッセージがあると思う。どの打順でもやることは変わらないので、自分のことに集中していきたいと思います」。首脳陣の期待を受け止めた佐藤輝。オープン戦で主砲の器であることを示し、シーズン開幕戦で大役を勝ち取ってみせる。

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