阪神 2番手から急きょ先発の藤浪2回無失点 江越、小野寺が一発 内野陣は拙守で課題

6回、ヤクルト・中村悠平の打球を失策する阪神・佐藤輝明=浦添(撮影・棚橋慶太)
 9回、左越えへ3ランを放つ小野寺(撮影・田中太一)
 試合前に福原コーチ(右)と話す藤浪(撮影・棚橋慶太)
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 「オープン戦、ヤクルト4-9阪神」(27日、ANA BALL PARK浦添)

 昨年の日本一チーム・ヤクルトとの今年度初対戦となったが、オープン戦初白星をつかんだ。力を発揮した選手、そして課題が出た選手がはっきりと分かれた試合となった。

 アピールに成功したのは藤浪晋太郎投手(27)だ。元々は2番手で登板予定だったが、先発予定のガンケルが腰の張りで登板回避。先発マウンドに上がることとなったが、持ち味を発揮していた。

 最速は157キロ、2回1安打無失点と力投した。最速は157キロ。初回は先頭・山崎を153キロ直球で空振り三振に斬ると、2番・オスナはカットボールで右飛。サンタナに155キロを捉えられて右中間二塁打とされたが、村上は153キロで二ゴロに打ち取った。二回は内山を152キロで見逃し三振。長岡を中飛に打ち取り、吉田大成は遊ゴロに仕留めた。

 無四球と制球もまとまっていた背番号19は、実戦4試合で計10回を2失点。ルーキー・桐敷、及川、村上らと先発6番手を争っている立場だが、順調な調整ぶりがうかがえる。

 江越大賀外野手(28)は打って走っての猛アピール。三回には死球を受けたが、その後に二盗&捕手のミットをかいくぐる激走で先制のホームを踏むと、2点を追う七回には丸山翔から左越えの同点2ランをマークした。

 そして、江越に負けじとアピールしたのは五回裏から出場していた小野寺だ。3点リードの最終回に星のど真ん中に入ったチェンジアップをガツン。打球は左翼席に突き刺さるダメ押しの3ランとなり、自慢のパンチ力を見せつけた。

 課題が露呈したのは守備だ。1点ビハインドの五回。先頭の山崎の二ゴロを二塁・木浪が捕球できず失策が記録される。1死一、二塁の塩見の打席では、小野の投球がワンバウンドになったのを見た塁上の走者が一斉にスタート。捕手の坂本の送球を二塁ベースに入った木浪が捕球できず、二走・山崎が一気にホームイン。スコアボードに失策は記録されなかったが、痛いプレーだった。

 そして、塩見の鋭い打球を遊撃・小幡がファンブルし、この回2つ目の「E」ランプが刻まれた。下肢のコンディション不良の影響で安芸キャンプで調整している昨年の正遊撃手・中野が不在の中、二遊間のアピールが求められる状況だが…細かいミスが目立った。

 六回には三塁に入った佐藤輝が、中村の高く跳ねた打球のバウンドに合わせられず失策となったシーンもあった。昨季、チームは両リーグワーストの86失策と課題が浮き彫りになっていた。開幕まで残り1カ月。守備面も見直しを図っていく。

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