阪神・藤浪 開幕ローテ当確 圧投!5回無安打無失点 前回から修正!緩急6K

 「オープン戦、阪神3-0中日」(12日、甲子園球場)

 阪神・藤浪晋太郎投手(27)が圧巻のピッチングを披露し、開幕ローテに当確ランプがともった。5回無安打無失点6奪三振で、中日打線を圧倒。前回登板の反省を生かした安定感抜群の内容で、開幕2戦目となる26日のヤクルト戦(京セラ)での先発が有力だ。残り1試合の調整登板を経て、仕上げに入る。

 まだ脳裏に描く理想の投球からは距離があるかもしれない。それでも、スコアボードに5つのゼロを並べた。前回登板時の不安を一掃する、5回無安打無失点の好投。先発の藤浪が最速156キロの直球に多彩な変化球で竜打線を圧倒し、開幕ローテ入りへ当確ランプをともした。

 「フォームのことを気にしながらのマウンドだったので…」。右腕は立ち上がりの心境を隠さず明かした。初回、先頭の岡林に四球を与え、すぐさま二盗を決められて無死二塁。「気にせずにポンポンと投げられたら良かったんですけど」。瞬く間にピンチは広がったが、崩れなかった。

 そこから、同じ大阪桐蔭出身の根尾と平田を連続三振に斬り、2死を奪うと空気は一変。ビシエドを二ゴロに抑えて無失点で切り抜けると、二回以降は全て3人で抑える安定感抜群の投球を見せた。

 「状態が決していいわけではない中でそこそこのピッチングというか、ゲームメークできるというのはシーズンを通して投げていく上で大事だと思います。いい時ばかりではないので、そういう面で、そういう意味で一つ収穫かなと思います」

 前回の5日・楽天戦(甲子園)では4回7安打5失点(自責点4)。「配球というかピッチング的に単調になり過ぎた部分があった」という反省を生かし、この日は捕手の坂本と事前に相談して「緩い変化球を多めに使ってもらった」とカーブや120キロ台のスライダーでアクセントを加えた。

 持ち味のカットボールやスプリットにも「バランスよく投げられたのが良かったですし、三振を取れた要因だと思います」と手応え。矢野監督は「シーズンでもこれぐらいやってほしいし、もっともっと可能性を持ったピッチャーなので」とさらなる奮起を促した。

 先発が有力視される開幕2戦目の26日・ヤクルト戦(京セラ)に向け、調整登板は残り1試合。背番号19は「もうちょっと状態を上げたいというのは自分の中であります」と先を見据えた。完全復活を目指す10年目の2022年シーズン。着実に前進している。

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