阪神低迷原因は投手陣「見切り発車」の連続 9戦9敗でも“劇薬”は早過ぎる
開幕から9戦9敗と低迷している阪神の藤原崇起オーナー(70=阪神電鉄会長)が4日、大阪市内の阪神電鉄本社で取材に応じ、今季限りで退任が決まっている矢野燿大監督(53)に今後もチームを託すことを明言した。
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こういう状況になれば、すぐに「監督休養論」などが周囲から聞こえてくるのが阪神という球団だ。特に今季は矢野監督の退任が発表済みである。だが、まだシーズンは始まったばかり。“劇薬”を用いるのは早過ぎる。
防御率は12球団唯一の5点台となる5.85。投壊が大型連敗の主たる原因になっている。ケラーにガンケル、アルカンタラ…青柳のコロナ感染に、貴重な中継ぎ左腕・及川の離脱。諸事情が重なった末の投手陣の『見切り発車』の連続が一番の原因と記者はみる。
だからこそ青柳には万全の状態でマウンドに帰ってきてほしい。何よりエースの復帰は大きい。そして“見切り発車組”も調子を上げてくるはずだ。そうなれば自然とチームは勢いを取り戻す。
一方ですでに虎党の我慢が限界まで来ているのも事実。オーナーのゲキ、甲子園の熱い応援に応えられず、これ以上、失態をさらすようなら…。じきに厳しい決断が下されることは、これまでの歴史が物語っている。(デイリースポーツ阪神担当キャップ・和田 剛)